内容説明
少年二村が描いた夢はオペラ歌手だった。恵まれた声を頼りに勇躍浅草オペラ界をめざしたが音大キャリアの壁に阻まれ、オペレッタへと舵を切った頃、昭和モダンの風が呼び寄せた洋楽(ジャズ)と出会う。音感豊かな二村はその才能を開花させ、日本最初のジャズ歌手となって栄光を手にした。しかし戦争が洋楽規制をもたらし、音楽軽喜劇に夢をかけた後半生は、エノケンとの出会いと別れの中で…。
目次
1 下関時代
2 浅草オペラ時代
3 ジャズの隆盛
4 ジャズシンガーの元祖
5 初代流行歌の寵児
6 エノケンとベーちゃん
7 二村定一・熱きジャズへの想い
8 エノケンとの決裂
9 落日の挽歌
エピローグ―ジャズシンガーの終焉
著者等紹介
菊池清麿[キクチキヨマロ]
1960年岩手県生まれ。明治大学政経学部卒、同大学院研究科修了。音楽評論・歴史家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。