内容説明
A・A・ミルン、ロス・マクドナルド、アントニー・バークリー、E・C・ベントリー。錚々たる作家がシャーロック・ホームズの名の下に集う奇蹟の一冊。正統派パスティーシュの語られざる事件「疲労した船長の事件」、被害者が××××で犯人が○○○という奇天烈パロディ「第二の収穫」など全二十四編。稀代のシャーロッキアン北原尚彦編訳によるシャーロック・ホームズ・パロディ&パスティーシュ集。
著者等紹介
北原尚彦[キタハラナオヒコ]
1962年、東京に生まれる。青山学院大学理工学部物理学科卒。作家、翻訳家。「本の雑誌」「SFマガジン」等にコラムを執筆。日本推理作家協会会員。日本SF作家クラブ会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Urmnaf
11
知人から「こんなのあるよ」と貸してもらった。有名作家が書いたホームズ物のパスティーシュ集。がっつりしたものではなく、シャレで書いたものが大半。なので、作品そのものの出来というより、「あの人がこんなものを」的な価値の方が大きい。(出来のいい)有名どこはいろんなアンソロジーでとうに読んでるしな。などと考えていたら、ずいぶん以前に文庫版を読了済みだったというオチ。途中で気づけよ笑2023/04/02
ホームズ
10
前半は有名な作家さんたちの作品で色んな意味で楽しめたかな。完全なオリジナル作品よりも語られなかった事件とかの方が好みかな(笑)こういう短編集は当たりハズレが激しいので全部が良かったとは言えないかな(笑)2012/04/20
エチゴヤ
5
コナン・ドイルではない人達が書いたホームズもの短編の翻訳拾遺集。シャーロキアンとまではいかないけど、小学校の図書館のシャーロック・ホームズにハマってアガサクリスティーに進むという王道を進んだ身としてはそれなりに楽しいものでした。先行の翻訳パスティーシュ本などとは重複しないようになっているのでたぶん割と通好みのシブいチョイスです。他の方も書いてましたが、物語としてはヒドいな^_^;ってものもあるし。にしても、ロス・マクドナルドまで書いていたなんてびっくり。ステイトリー・ホームズシリーズがいちばん好きかな。2014/03/10
ぽま
4
筆者選りすぐりの24篇を集め、更にそれらを「王道篇」や「もどき篇」などの章立てに分けた一冊。全体的に短い話が多いため、かなりサクッと読める。パスティーシュよりもパロディ色の強い作品が目立つので、好みは分かれるところか。正典が発表されている当時に書かれた作品が含まれている点は、興味深いところ。個人的な気に入りは『おばけオオカミ事件』と『小惑星の力学』。シャーロキアンならば、特に後者の題名には反応してしまうのではないだろうか。2012/03/01
クロモリ
2
「ステイトリー・ホームズの冒険」シリーズが絶品でした。この作品でカーに興味を持ち、帽子収拾狂事件から乱歩の十選に進み、セイヤーズに逢えたので、ステイトリー氏とカーには心から感謝です(笑) あと、ホームズ役者さんの作品が印象に残りました。長年ホームズを演じていたからこその感慨がこめられているようです。作者代表が「A.A.ミルン」になっていますが、作品はほんのちょっとだけでした。(笑)2012/06/05




