内容説明
EQMMコンテストで第二席を獲得した、著者の短編代表作「タルタヴァルに行った男」、自殺した妹の復讐を誓う青年を描き、読後に深い感慨を誘う「優しい修道士」、最後の一行で見事に謎が解ける「悪の顔」など、名手アリグザンダーの短編を一三編収録。人間の本質を突く視線、多彩なアイデア、見事な構成、余韻の残る結末。スタンリー・エリンが絶賛した珠玉の短編群をここに刊行。エリンによる序文つき。
著者等紹介
アリグザンダー,デイヴィッド[アリグザンダー,デイヴィッド][Alexander,David]
1907~73。アメリカ、ケンタッキー州生まれ。大学を卒業後、旅行代理店の広告係に就く。1930年から「ニューヨーク・モーニング・テレグラフ」紙で編集局長兼コラムニストとして活躍。その後フリーライターとなり競馬コラムを執筆。43年から2年間、陸軍に従軍している。デビュー作は長編『血のなかのペンギン』(51)
定木大介[サダキダイスケ]
1966年東京生まれ。早稲田大学法学部中退(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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geshi
31
オチのアイデアだけではなく、人生を感じさせる人物描写があり味わい深い短編集。50年以上前の作品なのでオチを求めるとそれほどではないが、解説の森英俊氏の言う通り、敗者や弱者の姿が映されているのが印象に残る。好きな作品は、読者をの想像を一方向に誘導するセリフ回しが最後の逆転で映える『優しい修道士』、サスペンスホラーな緊張から緩和へ一転する切り返しの妙の『見知らぬ客』『雨が止むとき』、ミステリ風に進んだ先に思わぬ陥穽が待ち受ける『悪の顔』。2015/12/02
秋良
7
ホラーあり、ミステリーあり、でも奇妙という言い方が一番しっくりくる短編集。こういう後味悪いの嫌いじゃない。歴史ネタの絡む話と、サイコな「悪の顔」が良かった。最後に少しほっこりさせるのが何か優しさを感じる。2018/03/09
kanamori
1
☆☆☆2025/02/28
tai65
1
星4つ2018/11/19
本 読むぞう
1
味わい深い短編がつまっています。ちょっとの合間にひとつずつ読むもよし、時間があるときゆっくり読むもよしです。すこし古くさい和訳の文章は間接照明か電気スタンドの光と相性がいい気がします。2013/04/23