内容説明
元首相の邸宅から、私信とフィルムが盗み出された。調査を依頼されたゴア大佐は、人格者であるはずの依頼人とその一族に、決して公にはされないもうひとつの顔を垣間見る…。元軍人の著者が、同じく元軍人の主人公を探偵役に据え、大富豪の愛欲にまみれたスキャンダルを重厚な筆致で描く。日本では戦前より名のみ知られてきた幻の作家、本邦初紹介。
著者等紹介
ブロック，リン［ブロック，リン］［Ｂｒｏｃｋ，Ｌｙｎｎ］
１８７７～１９４３。本名アリスター・マカリスター（Ａｌｉｓｔｅｒ ＭｃＡｌｌｉｓｔｅｒ）、アイルランド・ダブリン生まれ。アイルランド国立大学を卒業後、劇作家となるが、第一次世界大戦中は兵役、英国情報部や機関銃部隊に所属した。戦後、小説家として活躍する。デビュー作として執筆したＴｈｅ Ｄｅｄｕｃａｔｉｏｎ ｏｆ Ｃｏｌｏｎｅｌ Ｇｏｒｅ（１９４２）を含む“ウィッカム・ゴア大佐（作家と同じく「元軍人」という設定）”の一連のシリーズは、主人公のキャラクター性や、錯綜したプロットで絶大なる支持を受けた。アントニー・ワートン名義で普通小説も発表している
田中孜［タナカツトム］
１９４１年生まれ。早稲田大学文学部卒
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感想・レビュー
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カーゾン
1
M:犯人像よりも上級階層の男女の乱れがこの書かれた当時にも盛んにあったことが印象として強く残り、犯人もトンデモ人間だけどそっちの印象が薄くなりました。「醜聞の館」というタイトルは作品の内容から付けたのですね。2022/04/10
