論創海外ミステリ<br> 忌まわしき絆

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論創海外ミステリ
忌まわしき絆

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  • サイズ B6判/ページ数 357p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784846005238
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

内容説明

小学校で起こった謎の死亡事故。鍵を握る少年ロドニーは姿を消す。その常識を遙かに超えた能力に翻弄されながらも、教師達は真相に迫るべく行動する。少年の生い立ちに隠された衝撃の秘密とは?異色故、ミステリ史に埋もれていた戦慄のホラー・サスペンス、闇から蘇る。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ネコベス

24
小学校で生徒が墜落死した。死んだ生徒と一緒にいた少年ロドニーは姿を消す。ロドニーが以前在籍していた学校でも生徒の飛び降り事件があった事を知った教師のゴードンはロドニーを追跡しながら彼の出生の秘密を探る。丁寧な構成力で物語をじわじわと盛り上げて行く手際は見事だが、超能力やSF・ホラーの要素が抑制が効きすぎてやや終盤のクライマックス感に欠け、おとなしめな印象。それなりに楽しめたが過激なSFやホラーになじんだ現代の読者にとっては少し物足りないかもしれない。2018/08/26

たろさ

8
【図書館本】「虚構の男」「四次元世界の秘密」が面白かったので。カバーのせいか読みながら終始どんよりとした空気がまとわりついていた気がする。ブラックボーイはいなくなったのに最後のゴードンが気になる。2017/07/01

qoop

7
ミステリでありホラーでもある一冊。読んでいて「リング」以降の本邦ホラー小説と通じるものを感じた。この手のホラーを新しいと感じ、読者層を広く取っていると感じたその理由がジャンル横断的だからだったのか、と遅まきながら気づかされた。鈍いな自分… しかしこうしたジャンル混淆型エンタメが出版当時さほど注目を浴びなかったというのは色々考えさせられる。爛熟して初めて日の目を浴びる発想なのかもしれないな、と。2020/09/29

スターライト

7
イギリスの田舎の学校での不可解な事故。それを追う担任教師とその同僚。調べていくうちに、生徒の出生の秘密が謎を解くカギであることをつきとめる。登場人物がちょっと多い感じでその分興をそぐところもあるが、ミステリとホラーの境界を軽やかにスイングし、当時の出版社がジャンル分けに苦心したのもうなずける。トニーとの対決がもっと強烈だったらよかった気もするが、そこまで持ち込まないのはデイビスの人間への信頼があるのかもしれない。『虚構の男』を読む前に、本書を読んだほうが吉。2016/09/06

ヴィオラ

7
SFマガジンの記事きっかけで購入した1冊。比較としてブラックバーンの名前が挙げられてるけど、感触はキングやクーンツといった「モダンホラー」な感じ。構成も好きだし、タイトルのセンスや、疑問点をひとつひとつつぶしていくような丁寧な進行も好みでした。かなり達者な作者、といった印象で、他の作品も読んでみたくなりました。2013/12/29

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