内容説明
のぞみとあきらの姉妹は、子供の頃から伯母夫婦と暮らしてきた。二人の母親・麻子が、15年前に仕事でアメリカへ行ってしまったから。伯父が病気で亡くなった一ケ月後、麻子が突然、帰ってくる。必死で娘たちに謝る麻子。しかし、のぞみは絶対に許さないと怒りをぶつける。反対に、あきらは無関心。あきらには、のぞみしか知らない秘密があった。季節は春。同時収録『あなたが地球にいた頃』。キャラメルボックスのアコースティック・シアター第一弾。1993年の初演版を全面改訂した、決定版。
著者等紹介
成井豊[ナルイユタカ]
1961年、埼玉県飯能市生まれ。早稲田大学第一文学部文芸専攻卒業。1985年、加藤昌史・真柴あずきらと演劇集団キャラメルボックスを創立。以来、全公演の脚本と演出を担当
真柴あずき[マシバアズキ]
本名は佐々木直美(ささき・なおみ)。1964年、山口県岩国市生まれ。早稲田大学第二文学部日本文学専攻卒業。1985年、演劇集団キャラメルボックスを創立。現在は、同劇団で俳優・脚本・演出を担当するほか、外部の脚本や映画のシナリオなども執筆している
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感想・レビュー
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斉藤らむね
1
高校時代、友人が演劇部に所属していた関係でずいぶん演劇を見た。同級生の一人が脚本を担当しており、成井さんの影響を大いに受けたものだった。世界に対する期待と信頼感に満ち、性善説を前提とした世界。といいながら、成井さんの戯曲を読むのはこの本が初めてだと気づく。 「四月になれば彼女は」「あなたが地球にいた頃」の2作を収録。成井豊さんと真紫あずきさんの共作で練り上げられたもののようだ。キラキラした高校生らしい演劇、という印象を持っていたけれど、全然違っていた。複層的で受け取る人によって異なる感情を呼び起こす物語。2022/03/09
massan19
0
最近はあまり劇を観ていないので何かしら観に行きたくなった。「四月になれば彼女は」はキャラメルボックスさんの再演版の書籍となります。劇自体は観たことがないはず。知っている役者さんはいなかったので、知っていたほうが楽しめたかな。DVDはプレミア価格になってしまってますが、活動は再開されているのでいつか他の作品を観にゆこう。2023/05/30