内容説明
漂う狂気。人間の奥底に潜む欲望をバロックなタッチで描くサイコ・ホラー。第5回「鶴屋南北戯曲賞」受賞作品。
著者等紹介
ケラリーノ・サンドロヴィッチ[ケラリーノサンドロヴィッチ]
1963年東京都生まれ。横浜放送映画専門学院(現・日本映画学校)卒業。ナイロン100℃主宰。99年、「フローズン・ビーチ」で第43回岸田国士戯曲賞受賞。00年、「ナイス・エイジ」で千年文化芸術祭優秀作品賞を受賞。02年、「室温~夜の音楽~」で第5回鶴屋南北戯曲賞、第9回読売演劇大賞優秀演出家賞、同作と「カフカズ・ディック」「すべての犬は天国へ行く」「暗い冒険」「ノーアート・ノーライフ」で第1回朝日舞台芸術賞受賞
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感想・レビュー
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九鳥
8
再読。惨殺された少女の双子の姉と作家である父、父の読者を名乗る女、出所した加害者、死んだ人たち、生きている人たちが繰り広げるおかしくも哀しいサイコホラー。ケラが描くどうしようもない悲喜劇と、たまの素朴でからりと暗い音楽の親和性は奇跡的だと思う。薄暗い情景を夢想して鳥肌が立つ。いつか再演してくれないかな。2009/03/17
イリエ
6
KERAさんの戯曲。過去の監禁殺害事件と対峙する家族らの物語。ですが、社会派でもナンセンスものでもありません。何気ない会話が、そこへ発展する感じがスリリングです。だから単なるヒューマニズムに陥らないで、もっと深く感じます。2017/01/27
法水
2
2001年初演、鶴屋南北戯曲賞を受賞した作品。口絵に初演時の写真もついていて、たまによる楽曲の歌詞も掲載されているけど、やはりどことなく寂しさが漂う。在日ファンクが音楽を務めた再演版も戯曲本(CDつきで)を出してほしいぞな、もし。2022/07/01
真琴
2
可笑しいんだけど、哀しい戯曲。舞台観たかったな。2013/03/17
りえこ
2
舞台がすごく良かったと聞いていて、読みたいと思っていた戯曲。悲惨な事件は、興味をわかせるなと思いました。怖かった。舞台で観たいです。2012/03/01
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