内容説明
一、生きものを殺すなかれ。二、偽りのことばを語るなかれ。三、与えられないものをとるな。四、淫事を行うなかれ。五、なにものも所有するなかれ(執着するなかれ)―出家修行者が遵守すべき五大誓戒が出発点である。宗教的苦行があって、解脱が得られると解く。この厳しい戒律によって、仏教と異なりインド以外の地に渡っていないが、およそ二五〇〇年の長きにわたり、インド文化・経済に強い影響を与えつづけ、現在もなお篤信の在家信者二三〇万人を擁する“勝利者”の意を冠した究極の平和宗教集団―ジャイナ教のすべてを知る初めての本。
目次
第1章 思想の背景
第2章 聖典の歴史
第3章 聖典の教義
第4章 戒律
第5章 教団の生活
第6章 最古の聖典『アヤーランガ・スッタ』におけるテキストの伝承
第7章 諸悪莫作と人間存在の関係性―十二支縁起
第8章 現在の教団
著者等紹介
渡辺研二[ワタナベケンジ]
1950年生まれ。79年大正大学大学院文学研究科博士課程(梵文学専攻)満期修了。79‐81年ベルギー国立ゲント大学文学・哲学科Navorser(研究員)。J・デルー教授の下でジャイナ学の基本とアバブランシャ語を学ぶ。Ch・ヴィレメン教授の下で『ウダーナヴァルガ』を学ぶ。明治大学(インド思想)、女子美術大学・亜細亜大学(宗教)・大正大学(インド文化史)、淑徳短期大学(宗教)非常勤講師を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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じゃくお
in medio tutissimus ibis.
田蛙澄
momen