内容説明
ウルトラマンに結晶したコスモス、怪獣に発見したカオスとは。「ウルトラの父」の異名をもつ伝説の彫刻家が初めて明かす内なる声。
目次
1 ウルトラマンの死―ウルトラマンとは何か
2 幼少、青年期の記憶―僕が美術学生のころ
3 東宝・東映特撮時代―特撮と現場
4 夜明けの怪獣たち―怪獣デザイン三原則の確立
5 マンからセブンへ―ウルトラシリーズの挑戦
6 わが造形美術―日本のモンスター・鬼
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
keroppi
29
実相寺昭雄、金城哲夫、上原正三、ウルトラに関わった人々の本を読んできたが、今度は、成田亨。自意識が強く芸術家肌の人だったのだと思う。純粋芸術家を目指していたが、武蔵野美術学校時代にアルバイトで「ゴジラ」に関わり、特撮美術の道へ。そこに物創りへの葛藤があったのだろう。円谷英二やその他スタッフとのすれ違いもあったのかもしれない。ウルトラマンの造形をしたにも関わらず、円谷からは冷遇されていたようだ。創りたい作品は、「絶望」だと言っていた。様々な人の話を聞かないと、その実態は分からないものである。2017/04/26
Hikaru Motomura
2
ウルトラマンのデザインをした人の本。特撮や怪獣のことがもっと書かれているかと思ったら、自伝的な内容が結構多い。もっとも、だからといって楽しめなかったわけではなく、これはこれとして興味深く読めた。成田氏は、良くも悪くも芸術家といった感じで、そこが少し気に障る箇所もあるが、それも含めてこの本の魅力といえるかもしれない。残念なのは円谷プロと折り合いが悪いらしく、ウルトラマンや怪獣の写真が一切使われていないこと。怪獣のデザイン論の辺りは、怪獣の写真を見ながら読みたかった。2021/03/31
瀬古悠太
1
特撮と怪獣 わが造形美術 #読了 怪獣造形師である成田亨の半生から怪獣造形師としてのエピソードを惜しげなく綴った一冊 ウルトラマンや怪獣に対する美学をとことん学ばせて頂いた 中でも面白いのがレッドキング、ゴモラの構造的怪獣という思想 デザインの美しさには必ずロジックが宿る #成田亨2024/09/30
Norikko
1
怪獣デザインの三原則、ドロドロが嫌い、にとても共感。2016/04/28
Goldust
1
<図書館>円谷のダークな部分が見えます2015/09/21