内容説明
世界は不完全で残酷。だからせめて、悲しみとうまく付き合おう―。“メランコリー”には、現代社会を生き抜くヒントが満ちている。歴史、アート、宇宙、建築、旅…など、35のテーマから哲学者アラン・ド・ボトンが探るその効能とは?幸せの押し付けに疲れたすべての人へ送る、深い悲しみに対するなぐさめの書。
目次
知性とメランコリー
向精神薬とメランコリー
孤独とメランコリー
達成とメランコリー
人口過剰とメランコリー
写真とメランコリー
母親のおなかのなかとメランコリー
天文学とメランコリー
風景とメランコリー
内向性とメランコリー
セックスとメランコリー
性交後とメランコリー
歴史とメランコリー
正しさとメランコリー
恋焦がれとメランコリー
パーティーとメランコリー
分裂とメランコリー
ポスト宗教とメランコリー
シェイクスピアのソネット二十九番とメランコリー
建築様式とメランコリー〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きみどり
9
フランス人哲学者による「憂鬱のススメ」。この残酷な世界を、抗うでも拒絶するでもなく、悲しみと共に受け入れて生きていこう。メランコリーは忌まわしいものではない、と。秩序だてること、解決することを至上と考える西洋の人ならではの葛藤があるなあと思いつつ読んだ。面白いのは、葛飾北斎の富嶽三十六景にメランコリーを見出しているところ。強風に煽られたり大波に翻弄される人々の姿に、自然の前になす術をもたない弱さを感じ、これこそメランコリーなのだと。2025/04/25
Ethan
0
月曜日から金曜日にかけて読破した。土曜日はあとがきを読んだだけ。人生のバイブルになることは間違いない。私ってメランコリーな性格なのかしらと去年の秋ぐらいから思っていた。それに対する一つの答えが見つかると思って、この本を読んだ。結論、とても良い本だった。自分の気持ちのほとんどが代弁されている感じ。共感できない部分もあったけど。 2025/01/25
あしくら
0
自分の考え方も悪くないかなって思えた。すべて当てはまることはないけど、ちょっとだけ心が軽くなった。2025/02/12
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