内容説明
ほらね?誰にだって希望はあるんです。『ヘアスプレー』の監督ジョン・ウォーターズが、この世の不安と向き合うすべての人に捧げる感動のスピーチ、遂に邦訳!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Y2K☮
32
「悪趣味の帝王」と呼ばれた映画監督ジョン・ウォーターズがデザイン学校の卒業生へ送った祝辞。著者が創作する目的は他人を不愉快にすることではなく、悪趣味のための悪趣味を唾棄しているらしい。岡本太郎の「何だこれは」的な方法論に近いかもしれない。一気読みし、事実しか書かれていないと感じた。手札はすでに配られている。これで勝負するしかない。誰のせいにしても始まらぬ。金持ちのすべてが敵ではなく、貧乏人のすべてが味方でもない。若い世代の考え方が理解できないのなら、連中と同じ年代の知人(著者はスパイと呼んでいる)が必要。2024/05/14
アムリタ
13
わたしの偏愛するヴィヴィアン佐藤さんが解説を書いてる、ということで読みました。ジョン・ウォーターズの映画は観たことありません。 とても面白かった。マスコミから「ゲロの王子様」と呼ばれ、最近では「人民の変態」と呼ばれているジョンはもしかして世界一マトモなおじさんかもしれないのです。世の中はさかさまに見てちょうどいいのですからね!それをよくわかってやってるのはある意味天才です。 2022/08/31
ポテンヒット
12
卒業式の祝辞にジョン・ウォーターズを招くなんて、センスあるなぁ。こういった場での話は、話者のポリシーや生き方が反映されていると断然面白くなる。「そして、若者たちよ 今日をもって自分たちが抱えているいろんな問題の責任を、親におしつけるのをやめましょう! 泣き虫の大人なんて可愛くもなんともない。ええ、ベッドの下のボール箱に閉じ込められ、毎日カーアンテナで鞭打ちされて、さだめし辛かったことでしょう。でも、もう前に進むときです。全員手札を配られました。その手で勝負するんです!」2024/12/17
チェアー
9
下品で変態のチャンピオン、ジョン・ウォーターズが、学校の卒業式で式辞を述べてる。当然ながら危険なのだが、読んでいるとしごくまっとうに感じられる。 反骨という常識にとらわれていないか。自分の感じたままに本当に行動しているのか。誰かに頼っていないか、孤立していないか。 そして、一番難しいのは自分の敵の中に入り込んでメチャクチャをすることだと。サラリーマンなんか典型かも。芸術家が芸術家でございといういかにもな顔をして「アート」をやっているなんて、ちゃんちゃらおかしいのかも。 2022/10/01
vaudou
5
スマートであれ。2022/12/03