内容説明
ビデオゲーム、ボードゲームから、スポーツ、おもちゃ、遊び場、ユーザーインターフェイス、インタラクションデザインまで。ゲームから考える、コンピュータ時代の「遊び」と「遊び心」とは?
目次
1 遊び
2 遊び心
3 おもちゃ
4 遊び場
5 美
6 政治
7 デザインから建築へ
8 コンピュータ時代の遊び
著者等紹介
シカール,ミゲル[シカール,ミゲル] [Sicart,Miguel Angel]
現在、コペンハーゲンIT大学のデジタルデザイン学科・コンピュータゲーム研究センター准教授。現代ゲームスタディーズの第一人者のひとりで、技術の哲学や文学理論をベースに、ゲームにとどまらず広く遊びに関わるものごとを論じている
松永伸司[マツナガシンジ]
専門はゲーム研究と美学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミライ
35
コンピュータ時代の「遊び」と「遊び心」の哲学が語られたミゲル・シカールによる著書。「なぜ遊びが重要なのか?」「なぜ我々は遊びを必要としているのか?」「遊びとはいったい何なのか?」といった疑問が、ビデオゲーム、おもちゃ、スポーツ、はたまた政治まで、さまざまな事例を元に語られる。本文中で語られる「ゲームデザイン=建築」という考え方はしっくりきた。総じて遊びについての「関わり方」を再考させてくれる良書。本文は230ページ超だが、そのうち原註・訳註だけで60ページくらいあり、かなり読み応えあり。2019/06/12
かやは
5
人類の活動において遊びとは一体どういうものなのか、を説いた一冊。赤い表紙と見返しの水色の組み合わせが可愛い。遊びは危険をともなうから面白いこともある。子供の頃、箱ブランコが楽しかったけどそれと同じくらい怖かったことを思い出した。その箱ブランコも、手を挟む事故が多発したことで数年後撤去されてしまったらしい。現代はより「傷つかない」ための工夫がされるようになってきていると思った。それは遊びの幅を狭めているんだろうけど、その分コンピュータの発展によって新たな遊びの形式が日々うまれているんだろうな。2021/01/29
☆ツイテル☆
3
フライヤー2021/11/11
えんじ
2
いくつかツイッターでゲーム制作者のアカウントをフォローしているので、その流れで知ったのだと思います。哲学等をからめて、ゲーム・遊びにアプローチしていくという手法のとてもきちんとした本で、3割くらいが原註・訳注という。既訳のものでは、『ルールズオブプレイ』が近い。 ゲームスタディーズの入門書で「playful thinking」シリーズの第一弾ということでした。続編にも期待。2020/05/20
よよよよぴ
1
遊びという行為を見直すことによって、日常がいかに遊びに満ちているかということを知る。今の自分にとってはかなり有益。文脈を乗り換える(流用する)ということは今多くのところで日常的に行われていて、それが筆者的には遊びになるし、これがコミュニケーション不全の結果全く機能せず戦闘になることもあるだろうと思う。2019/10/27