出版社内容情報
ロバート・マッキー[ロバート マッキー]
著・文・その他
越前敏弥[エチゼントシヤ]
翻訳
内容説明
60名以上のアカデミー賞受賞者を輩出した、世界で最も影響力のあるロバート・マッキーの物語創作講義!
目次
第1部 ダイアローグの技巧(ダイアローグの完全な定義;ダイアローグの三つの機能 ほか)
第2部 欠陥と対処法(ダイアローグの六つのタスク;信頼性の問題 ほか)
第3部 ダイアローグを作る(登場人物特有のダイアローグ;四つのケーススタディ)
第4部 ダイアローグの設計(ストーリー/シーン/ダイアローグ;均衡のとれた対立 ほか)
著者等紹介
マッキー,ロバート[マッキー,ロバート] [Mckee,Robert]
1941年生まれ。世界で最も名高く、信頼されているシナリオ講師。全米のみならず、世界各地でセミナーを開催している。これまで30年以上にわたって、数々の脚本家、小説家、劇作家、詩人、ドキュメンタリー作家、プロデューサー、演出家などを育成してきた。マッキーの指導を受けたなかからは、アカデミー賞受賞者が60人以上、アカデミー賞候補が200人以上、エミー賞受賞者が200人以上、エミー賞候補が1,000人以上、全米脚本家組合賞受賞者が100人以上、全米監督組合賞受賞者が50人以上生まれている
越前敏弥[エチゼントシヤ]
1961年生まれ。文芸翻訳者。東京大学文学部国文科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
小木ハム
14
映画、小説、演劇、ドラマのシーンを例に取り、創作をしている人間なら"そうだよね"と感じる会話の巧拙について解説してくれている。作品のあらゆる台詞(=ダイアローグ)からは、人物の表面上の性格や、育った環境、何を大事にしているかを含ませなければならない。物語を進ませるために陥りがちなのが事務連絡のような会話で、これは登場人物の生命を奪っていると言ってもいい。読者を興醒めさせる一番の原因が"不自然さ"である事や、同音や同じ意味の"反復"によるテンポの阻害などが言葉でもってよくわかる内容です。2019/07/19
よし
13
創作に関する会話についての創作論。言葉にして伝えること、言葉にはしないこと。その行動の背景となるサブテキスト。物語を別の方向から楽しむことができそう。ただ、中身が難しくて理解できたかははっきり言えないのが残念。もう少し勉強してからもう一度読みたいかな。2021/02/01
YVI
6
物語創作の際、効果的な会話を生み出す技術が書かれた本。物語世界を理解するのに役立つかなと思って読んだらとても面白かった。少ない台詞で多くを表現するために、作家はここまで考えて書いているんだと。人の言動は三層構造で、表面上の言動(言うこと=テクスト)の内側には、本人が意識している考えや感情(言わないこと=意識したサブテクスト)があり、そのまた内側には本人も気付いていない無意識下の欲求・衝動(言えないこと=無意識のサブテクスト)があるという話が為になった。演劇部で脚本の余白に沢山書き込んでいたのを思い出した。2021/01/14
Glitter
5
衝撃を受けた。お話の書き方の本は数あれどここまで徹底してその要素を解剖し、構築方法を示唆した本は読んだことがない。『ベストセラー小説の書き方』『シド・フィールドの脚本術』『SAVE THE CATの法則』『千の顔をもつ英雄』 上に挙げたような本を名著と思ってきたが、一気にこの本がその座を奪った。 優れたストーリーテラーの見ている世界をロバート・マッキーの肩に乗って眺めた気分だ。 この本は著者の第二作らしいがすぐにでも一作目の『ザ・ストーリー』を読みたい。2018/07/23
植岡藍
4
会話についての本だが、結局のところ優れた会話はストーリーあってのものという考えの下前作と同じく物語の創作論になる。同じ例も多かったが後半の実例の分析などは面白かった。2021/06/04