感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
富士さん
5
ストーリー的な部分も載っていますが、本書で一番重要なのはカット分析の体系的な方法が示されているところです。映画の単語はカットだとよく言われますが、抽象的に語られるばかりで、具体的な基準がここまで明快に示されている例は他にないように思います。映画の単語は意味論的に通常の言語より、より文脈依存だと言われるため、意味を云々することにあまり意義があるようには思えないので、撮り方で要素を分類する本書のやり方が、最良の映像形態素の分類方法だと思います。本書は、もっと評価されていいのではないでしょうか。2018/12/06
ふせひろ
1
脚本からカメラワークまで一冊で解説しているのはなかなか面白い。基礎を徹底するということで要点を押さえてまとめてるのはありがたい。ただ、お前それ言いたいだけちゃうんか的な専門用語が鬱陶しく(業界で使ってるのか何なのか知らんが表記として適当だとは思わない)、そのぶん分かりづらかった。2012/06/20
numainu
0
評価C2005/08/29
緑色と風
0
プロデューサーや監督の視点から、書かれた映画の技法書。語り口は難解だが、リンダ・シガー著「ハリウッド・リライティング・バイブル」等での用語とは異なっているが、言い回しが異なるだけで、意味は見ているものが多い。しかし、実際のカメラワーク(見せ方)についても書かれており、シナリオの技法書だけでは得られない俳優やカメラマンとの意思疎通で気をつけるべきポイントなども掴めます。シナリオ作りには、この本から入ったほうが、抑えるべきポイントが簡潔で、感覚的にわかりやすいかもしれない。2009/12/10