出版社内容情報
貧困・差別・格差をめぐる癒しと革命の物語。
1945年、大きな戦争により荒廃した日本は福祉と治安維持のため二つの政策を行った。
一つは東京を復興し「新都トーキョー」をつくること。
もう一つは、能力不振や病気、障害等により自立困難な者に国が衣食住、生活を保障する「生活保護特区」(俗称マントラアーヤ)を制定すること。
2018年、トーキョーの中流家庭で育った高校生のフーカは、落ちこぼれながらも平凡な日常を送っていた。
ところがある日、彼女の元に「特区通知」が届く。この国で何となく生き、何となく幸せになれると思い込んでいた彼女にとって、それは青天の霹靂だった――
突如、生活保護特区に単身移住することになったフーカは、その想像を絶する状況に戸惑い、困惑する。
そして居住者たちとの共同生活が彼女を思いがけない道へ誘い込み……
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
オザマチ
8
特区の中がどうなっているか、中にいる人がどういう人かを外では知らないまま暮らしているというのがリアルである。2025/02/16
ささやか@ケチャップマン
7
非情に異質、と言っていいだろう。社会不適合者が生活保護特区に島流しにされる現代社会において、ある日唐突に生活保護特区に行くことを余儀なくされたフーカからその生活を描く。技巧的に上手い、という感じではないが、漫画として読む価値のある面白さ。2022/08/20
よいおいこらしょ
6
自立困難な者を保護するという名目で隔離する、謂わば現代の姥捨山のような地区に送られたフーカ。社会から切り離された人たちがなんとか生活を紡ぎ出そうとするリアリズムが良い。そして、1巻の結末にフーカは自分のやりたい事を見つけて、社会に役立とうと決意する。その成長に感動した2022/12/25
axxxo
5
人生においての悩みに対し救ってもらえるようなステキな言葉もたくさんあった。読んでいて気持ちも楽になれた。2024/04/28
もくもく
5
国勢調査で能力不足と判断されると生活保護特区に隔離されて生活保護で生きていく話。女の子が治安の悪い地域に引っ越してくるという話でもあるので性的な加害があったら嫌だなと思ったけど、売春したらって言われる程度で同居人が変な目で見てくるとかなくてよかった。実際の生保って勿論孤独な高齢者とかもいるけどシングルマザーとかもいるし、ちょっと休めばまた働き出せるみたいな人もいるので、隔離しちゃうのは…どうなんだろう…2023/08/06
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