内容説明
1978年からアメリカの六大都市で、B型肝炎ワクチンの実験が開始され、これに志願したマンハッタンの健康な白人ゲイたちは、10年を待たずしてエイズでこの世を去った。実験を指揮したコロンビア大学の疫学教授は、ポーランドから亡命してきた不思議な経歴をもつ人物だった。エイズウイルスはアフリカミドリザルが起源なのか、それとも人工物なのか。研究者たちの生臭い実態と、「定説」が作られていく過程をつぶさに検証した話題の書。
目次
第1章 「ゲイ」の癌という神話
第2章 ストレッカーとの出会い
第3章 癌ウイルス学者とその使命
第4章 動物実験者とエイズ
第5章 B型肝炎ワクチン試験
第6章 「ゲイの疫病」
第7章 アフリカとハイチのつながり
第8章 エイズの世界的蔓延
第9章 エイズの政治学
第10章 エイズをめぐる陰謀
第11章 エイズと世界の狂気