アルーア

アルーア

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  • サイズ B6判/ページ数 217p/高さ 20X14cm
  • 商品コード 9784845706655
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

内容説明

“最新流行は生きた培養組織でつくられたフェティッシュなスキン2ファッション。モードに包まれた彼女はアルーア〈蠱惑〉の奴隷。やがて彼女の完壁な肉体は皮膚プラスチックのボディスーツに吸収され、魂だけがクチュールの中で生き続ける”。自動人形三部作を含む官能のナノテクSF。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ニミッツクラス

18
91年(平成3年)の税抜2000円の単行本初版。コールダーのオートマトン(自動人形)・トリロジーと近未来衣服SF「アルーア」を纏めたのが本書。三部作とアルーアはほぼ同年に書かれている。自動人形からナノテク衣服への転換こそあれ、それらがヒトの魂の堕落を誘う底流に変わりはない。ヒトは脇役なのだ。冒頭の「トクシーヌ」は耽美に過ぎて幾分ツラい。「モスキート」以後はこなれているが、著者初読みなら積読回避のためにも後ろ(表題作のアルーア)から読んでいくと言う手もある。これはヴァーリイ好きにはお勧めの一編。★★★★☆☆2021/06/11

Schunag

5
すごい良いんだよ自動人形SF、と午後のミス研の部室で言ったのは同期の白皙の美青年T君で、たしか新潮社の雑誌で1編だけ紹介されたのを読んだのだと言っていた。彼は「死にそうな女が好き」と公言していて、読む本の趣味もミステリの本道よりは、死と倦みの気配のあるものに寄っていたと記憶する。T君が推していた「モスキート」をふくむ「自動人形3部作」に短編「アルーア」を加えて1冊にして、80年代末から90年代中頃まで凝りに凝った造本で翻訳書を出していたトレヴィル/リブロポートが刊行したのはその少しあとのことだった。2022/04/04

Small World

1
用語は難しいが、意外と普通だった気がする。2008/08/23

ヴィオラ

1
予想より意外に読みやすかった。話の展開とか、へんにヒネクレていないからかな?変化したヒトではなく、ヒトならざる何かが未来を担う。コールダーの小説では、どうやら人間はかなり歩が悪いらしい(^_^;)まぁ、実際出てくるヒトが、どいつもこいつも嫌な感じだったりするので、それも仕方ないかなぁとか思っちゃいましたが(^_^;)2011/01/20

げんなり

0
何処か退廃的な雰囲気の漂う短編集。最初の『トクシーヌ』の耽美な感じはSFというよりはホラーな趣きで懐かしさを感じるくらいにしっくりくる。続く3作はもっとストレートな筋の運びで、電脳の無いサイバーパンクといった感じ。倒錯的なキャラクターも面白い。巻末の巽孝之の文もいい。この作品の立ち位置が明確になる。次はいよいよ著者の長編2冊。楽しみである。2017/09/08

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