内容説明
ソビエトのアムール川流域に伝わる英雄伝説や動物説話などに取材した心ゆたかなむかし話集。不漁の村人を救う若き勇者アズムーンの話、クマとシマリスがどうして仲が悪いかなどの話１１篇を収録。民族色の強い挿画はブラチスラヴァ国際原画展で「金のリンゴ賞」を受賞した。
目次
勇敢なアズムーン
クマとシマリスはどうして仲が悪くなったか
大きな災難
チョリリとチョリチナイ
七つの恐怖
ニカンの花よめ
意地の悪いラド
小さなエリガー
ふたりの弱いものとひとりの強いもの
男の子チョクチョー
みなしごのマムブ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
deerglove
1
アムール川流域に住む、ニブヒ、ウデゲ、ナナイ、ウリチなどの少数民族につたわる民話。ロシアがウクライナを侵攻している今だからこそ感じられるリアリティがある。大ぜいの仲間がいるマンシュウ人リャンに一人でたたかいを挑む男の子チョクチョー。ニカンの大軍を倒すために川とタイガ（森）の住人に助けを求めるみなしごマムブ。その物語のスケールと普遍性、固有名詞の輝きに心奪われます。やっぱりパプリーシンさんの絵が何とも素晴らしいし。2022/03/02
