Fantastic dozen<br> 怪物誌

Fantastic dozen
怪物誌

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  • サイズ B5判/ページ数 141p/高さ 27X19cm
  • 商品コード 9784845705481
  • NDC分類 480
  • Cコード C0070

内容説明

怪物とは〈反自然〉の存在である。したがって自然の埓外とされた辺境の地には、多くの怪物たちが跋扈した。この研究を〈遠方生息怪物学〉と名づけるなら、他に二つの大きな流れが想定される。自然界の例外を研究する〈畸型学〉、そして災害を予兆する存在としての〈怪物学〉である。

目次

怪物誌の復活
出典解説
真実と幻想のブレンド ゲスナー『怪物誌』1551‐58
少年百科に踊る怪物たち ベルトゥーフ『少年絵本』1798‐1830
珍奇博物館のカタログ セバ『博物宝典』1743‐65
畸型動物の殿堂 マイヤー『陸海川動物細密骨格図譜』1752
中国怪物誌の傑作 渡景昭『百獣図』1449
奇想天外な半人半獣のオンパレード レチフ『南半球の発見』1781
ユートピア系空想航海記 ボルドロン『ムッシュー・ウフルの物語』1781
百科全書派的博物学の集成 アルドロヴァンディ『怪物誌』1599‐1664
シェイクスピアも愛読した中世イギリスの動物学書 トプセル『四足獣の歴史』1667
江戸期日本の本草学者垂涎の博物学書 ヨシストン『禽獣虫魚図譜』1650‐53

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ROOM 237

9
ラヴクラフトとはなんぞや?と怪物は興味皆無だったけど、推しの古書店で発見した荒俣先生監修ハイクオリティ図版集に興味津々。大昔は海の生き物を静止画で見るタイミングがなく、アザラシやタコを怪獣だと思い描いたという。そうして顔だけ人面の奇怪な怪物として伝えられた。ゲスナー、ベルトゥーフ、レチフから出典のカラフルな怪物絵がズラリと。マイベストは中国の怪物誌「百獣図」。お隣りだけあって親しみの湧く絵で特に小さな蜂の怪物「文文(ぶんぶん)」は可愛くて可愛くて。ラストには平賀源内が家財投げ打って買った動物誌も掲載。2020/03/07

白義

7
時代の例外的存在、反自然の象徴としてもてはやされた怪物たちの図象をゲスナーの「怪物誌」からレチフの「南半球の発見」、中国からは「百獣図」まで引っ張り掲載。古くは15世紀から新しくは18世紀まで、リアリズムと怪奇性が合わさったおぞましくも魅惑的な化け物たちが勢揃い。中でも二本の手を持った人魚のようなジェニー・ハニヴァーは、まさにオカルト系ブログでたまに話題になるUMAの「ニンゲン」そのものの姿で、ついに元ネタに出会えたぞと感慨深いものがあった。今は普通にいる生物も怪物っぽく書かれてたりする2013/03/05

Takashi Edamoto

0
ゲスナーの『怪物誌』のカラー図版が見られるだけでも貴重な本。 バロック時代当時の怪物観や、当時の図版の妙なリアリズムは見ているだけで面白い。 もう少し系統立てたものが見たくなる本。2014/02/18

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