内容説明
10代と接する人々の必読書。福島の高校で、たった1人で演劇を教えることになった国語の先生。これは、そんな彼女が生徒たちと向き合い、戯曲『ブルーシート』が「演劇界の芥川賞」、岸田國士戯曲賞を受賞した、真実の物語。演劇を通して生徒を生きやすくさせる「ドラマティーチャー」が教える、高校生との向き合い方とは―。
目次
1 演劇で子供は変わる?―いわきの前任校で学んだこと
2 ドラマティーチャー誕生―福島県立いわき総合高等学校のこと
3 みちこ式演劇メソッド―高校生に「演劇」を教えること
4 自分と向き合うこと―“自画像”
5 他者と協働する―“あいさつ”
6 生徒たちの世界観を積み重ねる―部活動での作品作り
7 高校生とプロの演出家―アーティストとの作品作り
8 3・11―いわきに未来はあるのか
9 震災のあとで―あの日からを描いた作品と、まさかの岸田國士戯曲賞
10 新たなチャレンジ―いわきから、大阪へ
著者等紹介
いしいみちこ[イシイミチコ]
ドラマティーチャー。2001年より福島県立いわき総合高等学校の総合学科の立ち上げに携わり、教科「演劇」のカリキュラムと系統的指導法について研究。2014年より追手門学院高等学校の教諭として表現コミュニケーションコースの生徒たちを教えている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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りえこ
22
素晴らしい本でした。そうだなと思うことがたくさん書いてありました。高校の授業で、こんなに時間をかけて演劇を学べるなんて、幸せだなと思いました。プロの演出家が、高校で演出してくれるのも知りませんでした。ブルーシートもここで生まれたんですね。2017/06/10
すみけん
15
2020年度の大学入試改革に向けて、小中高の教育内容も大きく変わらざるをえなくなり(大学入試に引きずられるのも情けない話ではあるが)、アクティブラーニング型の授業実践が巷に溢れてきているが、そんな時代の先端を行く教育がここにある。演劇を通して表現力、コミュニケーション能力を育む教育。私の言葉では陳腐になるので、気になった教育関係者のみなさま、保護者のみなさま、是非ご一読を。2017/05/22
りえこ
13
演劇の授業の用意に、再読しました。 2017/10/20
ドシル
10
いわき総合高校での取り組みを中心に、現在の著者の勤務校である追手門学院高校での教育についても書かれている。 総合高校が生徒のやりたいことん選んで時間割を組めるのは知っていたが、授業に「演劇科」がありそれを指導する「ドラマティーチャー」がいるのは知らなかった! 俳優を目指して演劇をするのではなく、自分と向き合い生きやすくすることに演劇を用いると言うのはすてきだと思った。 著者が指導したクラスの公演、観てみたい!2018/10/22
りえこ
7
久しぶりに再読。2018/09/13