内容説明
幕末維新の起爆剤は、実は勝海舟をはじめとする幕臣たちによって作用されている。そこには土佐の坂本龍馬の働きもある。決して薩摩や長州の志士によってだけで起こされていたわけではない。もちろん十五代将軍となる徳川慶喜と幕閣による幕府内部からの自壊作用も働いている。幕末維新の動きは、きわめてネジれたもので、その結果、複雑な現象を起こしていて分かりにくい。これを分かりやすくするために、闇に葬り去られた幕末の動きを追って、さまざまな角度から構成したのが本書である。
目次
1章 幕末風雲・開国前夜―幕閣は黒船来航をあらかじめ知っていた!
2章 血涙の雨・安政の大獄―水戸藩と朝廷が組んで反逆を企てている!
3章 魔の攘夷・一橋慶喜の登場―朝廷が幕府の人事に介入する前代未聞!
4章 薩長明暗・討幕の戦雲高まる―孝明天皇は幕府と松平容保を信頼していた!
5章 慶喜翻身・維新の舞台ウラ―“ええじゃないか”の狂乱は薩長の謀略か!
6章 坂本龍馬を育てた勝海舟―西郷隆盛に倒幕を思い描かせた海舟!
著者等紹介
武田鏡村[タケダキョウソン]
日本歴史宗教研究所所長、歴史家、作家。1947年新潟県生まれ。1969年新潟大学卒業。長年にわたり、在野の歴史家として、通説にとらわれない実証的な史実研究を続ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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