内容説明
悩みは深い浅い、重い軽いでは測れません。おおもとにある、心の苦しみが問題なのです。漱石の小説は、夫婦関係や親子関係、進学や職場の問題、恋愛・友情、癒しと、現代の私たちに通ずる悩みや問題が描かれていて、それらを今の状況にあてはめて考えることで、ヒントや解決策を探るものになっています。
目次
第1章 坊っちゃん―「善人」と「悪人」を決めることが「正義」なのか?
第2章 三四郎―大人になったらできない失敗は青春期に終えておく
第3章 門―社会的に弱い者同士にとって結婚は「避難所」となる
第4章 道草―とことん言い合う夫婦は案外長持ちする
第5章 こころ―白黒はっきりさせて生きるには世間は曖昧なことが多すぎる
第6章 草枕―煩わしい人間関係から逃れるためには居場所を変える
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はるな
7
漱石の作品から学べること、学ぶべきことが書かれてます。『三四郎』と『こころ』は既読なのですが、「こういう読み方もあるのか…!」と新たな発見があって、再読したくなりました。未読の本もこれから少しずつ読んでいきたいな。2018/08/02
きたむ
2
漱石に興味を持ち読んでみたけど…やっぱりダイジェスト的にしかわからないな。でも、それぞれの小説が何をテーマにしてるのかは、ちょっとわかったような。人間関係は、やっぱり、いろいろまとわりついてくるというか…大変だという事は再認識できたかなー(^。^;)2016/03/01
telephone
2
漱石のおもな著作のあらすじがわかった。「坊ちゃん」や「こころ」など教科書で読んだ作品も紹介されているが、著者は「坊ちゃん」の性格を持ち上げていないなど、読解の仕方が深いと感じた。また、「職業が決まると悩みが少なくなる」との記述があったが、実感として納得。2014/02/09
しゃいる
2
漱石作品から現代人の生き方の参考になるメッセージを引き出そうとする面もいいけど、作品に込められた意味や解釈も面白く、漱石解説書としても読める。『門』読んだことあるけど、夫婦という視点で読めるとは思わなかった。2012/08/05
mico
1
心に癒しを与えてくれるという「草枕」…わたしも読んでみたくなりました。2015/11/29
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