内容説明
漫画『ナニワ金融道』でも、できるだけ描くようにしてきたが、それでもまだ書きたいことは山のようにある。言いたいことが、言いつくせているわけではない。この本は、漫画に描ききれなかった僕の真実の声である。じつは、『ナニワ金融道』よりも、書きたいテーマだったと言ってもよい。人間は、狼にもなれる、鬼にもなれる摩訶不思議でうさん臭い生き物である。そんな人間がつくり上げたこの資本主義の社会も、じつにうさん臭い。そこのところを、しっかりと見極める眼をもって、生きていこうやないか。
目次
まえがき ドストエフスキーとマルクス
第1章 ゼニという名の生き物
第2章 日本国民はビンボーである
第3章 裏を読めない人間は滅びる
第4章 “神”は人類最大の妄想や
第5章 人間は闘争せよ!
著者等紹介
青木雄二[アオキユウジ]
1945年京都生まれ。岡山県・津山工業高校土木科卒業。大阪で様々な職業を経験した後、90年に漫画『ナニワ金融道』でデビュー。この作品で講談社漫画賞を受賞した。大人が読めるリアルな作風、社会の不正に我慢できないというこだわりが多くの読者の人気を呼んだ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ばんだねいっぺい
20
考えれば考えるほど、お金は不思議なもの。ドストエフスキーに、マルクスエンゲルス。やはり、才能に早く見切りをつけることもまた才能なんだよなぁと思った。2019/04/28
ともブン
5
読書会の参加者さんからの推薦本。ナニワ金融道をずいぶん昔に読んだ事があり、随分とあけすけに人の欲望を描く漫画だなと思ったのだけど、その作者さんの著作。マルクスの資本論やドフトエフスキーの罪と罰が繰り返し引用され、貧乏や無知がどれほど人の価値や尊厳を貶めるのかを語る。相変わらずどぎつい表現も多いが、返って深刻な問題に直面している事を思い知らされる。債務者資格を得る前に、18歳くらい前までに読むべき。いいように金融社会に搾り取られる前に。2021/05/09
スターリッチ
1
資本主義は胡散臭い。この世のことは、すべて経済が土台に なっている。人間はカネと関係をもたずに生きていくことは 不可能。神はいない。その他色々書いてあるが特に印象に残った部分はそのあたりですね。2020/07/26
moonisland
1
社会は金だし人間関係も金だよ。でも理不尽な現実でも良くしていこうという姿勢を無くしたら人間が社会を構成する意味が無いのに。。。地球村になる日があるかも知れないけど自分が見届けることはないから、金の亡者になるわ。ドストエフスキー読みます。2014/04/23
Kenichi Kurokawa
1
ナニワ金融道の著者(故人)が、独特の視点で現在の資本主義社会の矛盾を問うた作品。2012/12/08




