内容説明
続発する少年達の凶悪犯罪。“よい子の仮面”をかぶった彼らがなぜ、突然、あのような理解不可能な犯罪に走るのか。その動機に潜む現代社会の病根を探り、家庭と学校の正しい在り方を問う。
目次
第1章 仮面をかぶった少年たちが犯す“自己確認型”犯罪
第2章 自分探しのできない少年少女たち
第3章 少年をとりまく家庭の病巣
第4章 少年たちの叫びを聞く
第5章 我が子が取り返しのつかない犯罪を犯す前に
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kamome46
14
20年間積読。タイトルと表紙からはドキッとしたイメージを受けるが、読んでみると中身はマイルド。神戸事件や西鉄バスジャック事件、京都小学生殺害事件などの犯行の心理は、空虚な自分を埋めたいという「自己確認型」の犯罪。何かを起こせば、社会や親などが反応する。そうして自分の実態を確かめる。本書で著者は、少年事件の加害者の親の責任の重大性を説いている。物だけ与えて愛情を与えないこととか、家族の連帯性、子供の責任は大人になるまでは親が責任をもつべきだとも主張。非行と自殺は表裏一体、というのも印象的だった。評価2.8点2021/10/11