内容説明
昭和初期、台湾で寝食を共にして、原住民「高砂族」の調査に打ち込んだ3人の碩学が初めて明かす台湾の真実。
目次
第1章 昭和初期の台湾(初めての調査行;昭和初期の台湾;高砂族の性格;高砂族の相互関係;こびと伝説)
第2章 日本の台湾統治政策(理蕃政策;植民地政策;寺廟整理)
第3章 高砂族の分類・形成過程(高砂族の分類;高砂族の形成過程)
第4章 戦前・戦後の台湾研究(戦前の台湾の考古学;戦後の台湾の考古学)
第5章 今後への提言
感想・レビュー
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nizimasu
4
日本統治下の台湾の原住民を調査していた日本の研究者3人による鼎談集。さらりと文中に出てくる当時の原住民の写真を見るだけでもほんの100年ほど前に暮らしていた原住民の生活の一端ぶりが垣間見える。征服者の研究者とはかなり違うイメージ。それでも霧社事件の「タイヤル族の反乱」の見方を否定しつつ当時の部族の分布や考え方についても言及。事件を起こしたマエボ社と他の部族の関係についても系統分類的に話していて深い知見に感激。部族によってはすぐ自殺する部族もあるとかフィールドワークから得た興味深いエピソードも多い。2016/02/11
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