内容説明
〈喪失〉…すべてはそこから始まる。感性と観念を自在にあやつり虚構の世界を創り出す「村上春樹」を読む。
目次
1970年の風―『風の歌を聴け』
ピンボールを探して―『1973年のピンボール』
冒険・あるいは〈羊〉殺しの物語―『羊をめぐる冒険』
失われた世界からの帰還―『ダンス・ダンス・ダンス』
〈喪失〉、もしくは〈恋愛〉の物語―『ノルウェイの森』
終末のいま、〈私〉の行方―『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』
アメリカ・中国、そいて短編小説―もうひとつの“村上春樹ワールド”
空虚な時代の〈虚無〉の輪舞―この時代の文学と村上春樹