出版社内容情報
今、戦争の足音が聞こえてくる時代に、中村哲医師の平和主義こそが私たちの希望となる----。評論家・佐高信とジャーナリスト・高世仁が、“日本国憲法を実行した男”中村哲を縦横無尽に語り合う。
内容説明
死んでも撃ち返すな!軍拡か平和か。岐路に立つ日本に今必要なのは中村哲医師の生き様だ!
目次
第1章 戦わないために闘う(中村哲医師、七三年の歩み;軍拡の岸田か平和の中村か ほか)
第2章 テロリズムとグローバリズム(メディアが嫌いな理由;アメリカの空爆はテロリズム ほか)
第3章 「義」に生きる(川筋の人、中村哲;蝶と山 ほか)
第4章 平和とは戦争がないことではない(最高級の民間外交官;タリバンとIS ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
くものすけ
10
中村哲医師については今まで何も知らなかった事を反省させられました。アフガニスタンで一生懸命現地の為に”井戸を掘った人”と言う理解でした。本書で65万人もの生活を守る為の水路を作った医師であったことも驚きました。アフガニスタン人にとても慕われた存在であるにもかかわらず、凶弾に倒れています。まるで不毛の地と思われたアフガニスタンの荒野を緑多い土地に変え、人々が平和に暮らせる場所をつくっていった偉業はもっと知られるべきだと思いました。また、彼の考え方、生き方も…2024/07/24
どら猫さとっち
10
アフガニスタンとパキスタンで医療活動を行い、干魃被害地を救い、5年前に思わぬところで帰らぬ人となった中村哲医師。彼の業績を称え、敬愛する二人が語り合う、一人の男を通して考える、日本人の在り方とこの国のあるべき思想。ナカムラ広場があるほど、現地の人たちに愛され、尊敬の的になっている中村哲。もはや彼は新たな日本の偉人となっている。一万円札の肖像画に、中村哲を。私もそれを願う人である。2024/04/28
ビッグマックツトム
2
中村哲さんについて知りたくて手にした本書。 一人の人間がこんなに意義深く生きることが出来たことに、大変感銘を受けた。 アフガニスタンで何が起きていたのかも知ることが出来たし、水路造りの苦労や世界情勢、日本国憲法平和主義についても改めて深く考えさせられた。 日本の政治家や混迷を極める世界各国の要人にも、是非自己啓発としてお薦めしたい。 2025/02/25
みりんのいえ
1
アフガニスタン、パキスタンで支援活動を行った医師。56歳の時に娘の数学の教科書を借りて独学で学んでいき、設計を始め25キロの用水路を拓いた。そんな人の生き様、言葉に触れる。 『一番大事なのは生存する権利 平和は暮らし 暮らしは作り出さなきゃならない 皆殺しになっても反撃するな 信頼こそが安全保障 人間の生活全体を見てる その人の暮らし、生活 一隅を照らす』 本を読んでる中で心に残ることのメモでした。2024/11/26
Fernweh
1
中村哲医師が元々精神科医だったことから何から、何も知らなかったことを恥じた。彼についての書籍やドキュメンタリー映画、国会での発言の引用があるのは、さまざまな情報の集合体である1つの資料として良い点だと思う。他を読んだことがない私は、まずそちらをあたるべきとも思うが、評論家とジャーナリストの対談として、中村哲氏の活動と世界と日本の政治の接点(自民党が何をしたがってるか)を改めて認識できる良書と感じた。中村哲さんの発言は、とても引用の形ではメモしきれない、真っ当で刺さる言葉ばかりだった。2025/01/03
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- 和書
- 今大師蓮生善隆の遺言