出版社内容情報
現代日本の国家論・社会分析の課題、戦後から現在に至るまでの教育の変容、支配的ナショナリズムと
イデオロギーについて論じる。
内容説明
労働者階級が増加し、資本主義の矛盾が深刻化するにもかかわらず保守支配が続く日本社会の構造を、大企業における労働者支配から分析する視角を提示。なぜ、自民党一党政権は続いたのか?なぜ、子どもたちを巻き込む激しい受験競争が席捲したのか?激しい競争、いじめ、不登校をうんだ日本教育80年の歩み、90年代以降噴出したナショナリズムの相貌を、企業社会の形成・再編と結びつけて解明する。
目次
1 現代日本国家・社会分析の方法(現代日本国家論の課題;現代日本社会分析の課題)
2 社会構造の変容と教育(戦後の社会構造の変化と教育・地域の変貌―復古主義・企業社会・新自由主義;戦後教育はこのようにして現在に至った―企業社会と教育・小史;企業社会の形成・確立・再編と教育―八〇年代政治反動と教育臨調;八〇年代の教育改革・その背景と狙い ほか)
3 現代日本の支配的イデオロギーとナショナリズム(現代日本のナショナリズム;現代日本における新大国主義の台頭;ネオ・ナショナリズム台頭の背景と役割;『国民の道徳』の政治的背景―西部邁氏の思想の構造と役割)
著者等紹介
渡辺治[ワタナベオサム]
一橋大学名誉教授。1947年東京都生まれ。1972年東京大学法学部卒業、73年4月より79年3月まで東京大学社会科学研究所助手、79年10月より同研究所助教授、1990年4月より一橋大学社会学部教授、2000年4月より10年3月まで同大学大学院社会学研究科教授、この間、2004年12月より06年11月まで同大学院社会学研究科長・社会学部長、2010年名誉教授。2001年より10年まで東京自治問題研究所理事長。2012年より15年まで日本民主法律家協会理事長。2004年より「九条の会」事務局(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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