内容説明
日本経済が大きく変化するなか、地方圏の雇用の特徴と問題を実態調査と統計データの分析を通じて明らかにし、地方圏で暮らすことを希望する人々が、それぞれの地域で暮らせる基盤を構築するうえで求められるもの、とくに雇用と若者のキャリア形成を実現するための課題を提示する。
目次
序章 地方圏の雇用問題―本書の課題
第1章 日本経済の構造変化と地域の経済社会
第2章 グローバル化と地域の産業・雇用
第3章 地方圏の雇用構造の特質
第4章 地方圏に暮らす若者のキャリアと地域―大分県における高卒就職者のキャリア
第5章 若者のキャリアと地域産業構造―大分県と沖縄県の専門高校卒業者の職業経歴の比較
第6章 地方圏の若者の就職への意識と地域―専門高校生の進路希望と就職の実態
第7章 若者就業問題の多様性と若年者雇用政策の課題
第8章 構造変化の下での雇用政策と地域雇用政策の新たな展開
第9章 変容する地方圏の雇用問題と地域雇用政策の課題―多様なキャリアを選択できる地域社会の構築
著者等紹介
阿部誠[アベマコト] 
大分大学名誉教授。慶應義塾大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学。専門は社会政策、労働経済論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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富士さん
5
          
            専門高校卒業生の調査と結果は興味深いのだけど、根本的な論争になりそうな重要な議論がスルーされ、知りたい見解が示されていないのが残念でした。まず、高校生の地元志向・実家志向はパラサイトシングル志向ではないのかということで、パラサイトシングル亡国論に対してどのような立場を取るのか。また、非正規雇用や自営業がイレギュラーな就労形態であるような描写は、歴史的に日本の労働市場は非正規等が大多数であるとする指摘とどう接続するのか。この手の本の結論はいつもモヤモヤするのですが、少なくともこの2点に対する見解が知りたい。2025/10/04
          
        

              
              
              
              

