内容説明
立地論の批判的検討を通じて経済地理学の本質を探求し続ける著者の軌跡!「経済地理学とは何か?」「地理学とは何か?」「経済とは何か?」そして「誰のための、何のための経済地理学なのか?」
目次
第1章 経済地理学の自分探し
第2章 立地論の導入―演繹的に考えるということ
第3章 チューネンの農業立地論―A=√apへの歩み
第4章 ウェーバーの工業立地論―ある挫折の記録
第5章 クリスタラーの中心地理論―逸脱の軌跡
第6章 空間的相互作用と人口移動―アナロジーについて
第7章 立地論を超えて
著者等紹介
中澤高志[ナカザワタカシ]
明治大学経営学部教授。東京大学総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)東京大学。大分大学経済学部准教授、明治大学経営学部准教授を経て現職。専門は経済地理学、都市地理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ちや
3
題名がとんがっているが、批判的立地論入門が正しいのではないかという感じ。入門なのでしょうがないが、ちょっと物足りなさを感じる。あと、批判の方法が単一的というか一面的な感じ。2021/04/03
Tanakaji
0
地方行政はいまだに工業化時代の立地論に支配されている。その立地論が支持されていきた経緯をたどることができた。チューネンの農業立地、逆チューネン圏、ウェーバーの工業立地、クリスタラーの中心立地。。。これらの理論は平坦で広域なヨーロッパで成立してきた。日本のような山がちで街道沿いに発達した国では発想されえないものではないか。と著者は最後に日本の地域創生に触れ、労働、人との関係と地理の関係性へ筆を進めている。経済人でない存在、雇用、賃金でない氷山の水面下にある経済関係とは。。。2021/04/09