私たちはなぜ働くのか―マルクスと考える資本と労働の経済学

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  • サイズ B6判/ページ数 199p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784845112777
  • NDC分類 331.6
  • Cコード C0036

内容説明

生活のために、会社に雇われ、働くのは当然のことだと、私たちは考えている。しかし、それは本当に当然のことなのだろうか?なぜ私たちは過酷な労働を自ら進んで行おうとするのか、それを可能にしているものはなんなのか―ラディカルに問い直す。資本と労働の関係が分かるキーワード収録。

目次

序章 マルクスの方法
第1章 労働するとはどういうことか
第2章 私的労働と商品
第3章 値札と貨幣
第4章 賃労働と資本
第5章 労働時間と自由時間
第6章 賃労働と生産力の発展
第7章 賃労働と所有
第8章 労働の自由を目指して

著者等紹介

佐々木隆治[ササキリュウジ]
1974年生まれ。一橋大学社会学研究科特別研究員。一橋大学社会学研究科博士課程修了、博士(社会学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

樋口佳之

13
マルクスは労働する個人が生産手段から引きはがされ、無所有者として生きることを強制されることを「絶対的貧困」と呼んだ。資本主義社会においては、たんに量的な貧富の格差が存在するというだけでなく、物象化にもとづく質的な貧困がつねに存在するのである。「絶対的貧困」のもとで生き続けなければならない労働者、すなわち労働する無所有者=ワーキングプアは、資本主義社会独自の産物である。/文章もかなり読みやすい(簡単ではないけど)、価格も入手しやすい本だと思います。2016/10/01

ヘンリー八世が馬上試合で死んだことは内緒

4
「資本主義社会においては、逆説的にも、労働者は自ら資本に搾取されるために懸命に努力しなければならないのである」2016/06/03

ukmsblue

3
マルクス経済学の入門として良書である。資本論が扱う商品は資本主制以前の普遍的なものなのか、以後のものなのかは原著でも明示されてないが、本書ではこれを資本制以降のものとして扱う(私自身もこの見方が適当だと思う)。物象化を軸に資本論の考え方をわかりやすく論じている。著者自身も述べており、このページ数では仕方がないが資本の有機的構成などについてはやや消化不足。だが、むしろこのボリュームでここまで簡潔に資本論を解説しているのはスゴイことだ。2016/11/28

シエロ

2
資本論から賃労働に関して学ぶことができました。 当たり前は何故当たり前なのかほんの少しですが視野が広がった気がします。2016/12/23

ばかぼんのぱぱ

2
資本論やマルクス関連本を読んだ中では最も読みやすく理解しやすい本でした。ただでさえ和訳によってマルクスの理論を難しい漢字に直されるとそれだけで読む気を削がれ理解不能に陥りやすいなかで、著者の現況も踏まえた解説によって少しだけ理解できたことに喜びを感じます。資本主義経済社会の毒気に長い間浸っていると、それが当たり前のように思われてしまう歪んだ社会状況を、少しは矯正して見えるようになるのではないでしょうか。2016/09/16

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