インプレス選書
グーグル化の見えざる代償―ウェブ・書籍・知識・記憶の変容

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  • サイズ B6判/ページ数 319p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784844331438
  • NDC分類 007.3
  • Cコード C0036

内容説明

鋭利な視線、冷静な考察。グーグルをめぐる知識の未来へのアプローチ。

目次

序章 概論―グーグルの福音
第1章 シーザーのものはシーザーに―グーグルはどのようにしてウェブを支配したのか
第2章 グーグルの方法と手段―聡明さとテクノロジーへの信頼
第3章 私たちのグーグル化―監視の偏在とインフラ帝国主義
第4章 世界のグーグル化―グローバルな公共圏の展望
第5章 知識のグーグル化―書物の未来
第6章 記憶のグーグル化―情報の濾過と知識の断片化
結び ヒト知識プロジェクト

著者等紹介

シヴァ・ヴァイディアナサン[シヴァヴァイディアナサン][Vaidhyanathan,Siva]
ヴァージニア大学教授。メディア学や法学の研究に従事。1999年から2007年までは、ニューヨーク大学の文化・コミュニケーション部門に勤務。『The Chronicle of Higher Education』、『New York Times Magazine』、『The Nation』といった新聞・雑誌で、文化やメディアに関する記事を頻繁に寄稿している。ニューヨーク人文科学研究所と本の未来研究所のフェローでもある

久保儀明[クボヨシアキ]
翻訳家。1944年山口県に生まれる。1969年に東京外国語大学アラビア語学科を卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

funuu

11
グーグルは、「世界の情報を組織し、それを誰もがアクセスできるようにすること」を社是とし、「悪を行うことなかれ」を非公式のモットーとしている企業である。日本のヤフーはグーグルの検索エンジンを利用している。日本銀行のホームページにも、Googleが貼ってある。日本はすでに、グーグルの罠(?)の中にある。2015/06/10

たいそ

7
ひとつの民間企業であるグーグルに書籍、学問といったものを委ねすぎるのはいかがなものか、という内容。「プライバシー」の考え方が参考になった。グーグルの永続性は絶対ではないし、近年グーグルは急速に方向転換している。個人でできることは「信頼し過ぎない」ということぐらいか。 「結局のところ私たちはグーグルの顧客ではなく、グーグルの生産物。」2012/05/15

Aoki

4
訳者あとがきが優れたまとめになっていて、そこだけで要旨は理解できる。詳細を知りたければ本文参照、というわけ。また問題点も指摘しています。著者はGoogleが一営利企業であることやそのポリシーの純粋さ(幼さ)を危惧してHuman Knowledge Projectを主張しているわけですが、訳者は著者自身がそのアメリカ文化の一端である矛盾を指摘。それでもその主張には実があるという認識だそうです。非常に今的な内容ですが、主張に意外性などもあまりなく、イマイチな感じで残念。2012/12/01

Mealla0v0

3
先日、たった45分だけの間Googleが使えなかった我々は非常な混乱に陥ったが、それもそのはず、既にグーグル化はここまで進行していたのだから。グーグル化とは、混沌としていたネットに秩序を与え(検索アルゴリズム)、あらゆる情報を収集しアクセス可能にする、それが当たり前のインフラとなっていくことを意味する。そして著者は、もはやグーグルなしに我々は思考することも生きていくこともできなくなってしまうのではないか、インフラを媒介に世界はグーグルに支配されてしまっているのではないかと危惧し、公共性を願うが……。2020/12/17

トルネードG&T

2
Googleのインターネットにおける影響力増大の弊害を指摘する書籍。のはずだが、最後に述べられる結論に対し各論が様々な方向を向いており解釈が難しい。各論レベルなら2008年時点で2019年を言い当てていたりするのだが、各論同士がそれぞれ逆方向への先鋭化を懸念していたりそれぞれの論の間の繋がりが不明瞭だったりととにかく一貫性を見いだすのが難しい。あるいはとにかくGoogleは完璧ではないということを指摘し続けることだけが目的だったのかもしれないがその点は現在においては広く理解されているのであまり意味がない。2019/05/19

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