内容説明
ドイツにて開催された「世界で最も美しい本コンクール2018」で銀賞を受賞した『くままでのおさらい』や、『猫のミーラ』など芸術性の高い絵本を創作し続ける作家・井上奈奈が書き下ろす、「絵本」以外では初の著書となる一冊。
目次
1章 作品集(『ウラオモテヤマネコ』;『くままでのおさらい』;『猫のミーラ』 ほか)
2章 絵本を作るときに大切にしている10のこと(物語を書く;ラフ本を作る;出版社への提案 ほか)
3章 絵本創作ワークショップ(絵本の全体のイメージをまとめる;ラフ本作りを知る;ラフ本をもとに実制作 ほか)
著者等紹介
井上奈奈[イノウエナナ]
作家、画家、時々選書。木に纏わる色々。京都府舞鶴市生まれ。16歳のとき、単身アメリカへ留学、美術を学ぶ。武蔵野美術大学卒業。国内外での個展やアートフェアにて作品発表を続け、近年は絵本作品を発表。2017年には著作の絵本『ウラオモテヤマネコ』『くままでのおさらい』の二作品が舞台化。2018年、絵本『くままでのおさらい』特装版がドイツライプツィヒにて開催された『世界で最も美しい本コンクール』にて銀賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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アキ
94
コロナ禍で久しくご無沙汰していた書店の副店長にやっと出会えて、おすすめされた絵本。ちょうど井上奈奈の出版記念展を開催中だった。「猫のミーラ」も素敵なお気に入りの絵本だが、制作過程が詳しく書かれていて彼女の思いがよくわかった。彼女の本はどれも一級の芸術品だと思う。自身のことを絵本作家というより「絵本を建てる」建築家と考え、他の人の絵本を生み出すワークショップも主催している。16歳で単身アメリカに渡り、美術を学び多摩美卒。2018年絵本「くままでのおさらい」特装版は「世界で最も美しい本コンクール」で銀賞受賞。2021/10/29
ぶんこ
40
先に読んだ絵本の強烈な個性、拘りに引いてしまうところもありました。著者は寺山修司と宇野亜喜良の世界に惹き込まれたとあり、まさにこの世界に興味を持ちつつ怖かった若かりし頃を思い出し、これだけで別世界の方と認識。前川貴行さんが書かれている「圧倒的な想像力の広がり、抱いたイメージを作品へと昇華させる術」。絵本の枠に収まらない美術品。確かに。『「本」ではなく、本の形をした「作品」。自分は絵本作家ではない。建築家といわれると、そうだと良いな』とのご本人の言に納得。特装版が何冊もあるので手に取ってみたい。2022/02/20
booklight
35
異世界の人なんだな、と思いチューニングしながら読む。『作品集』『絵本を作るとき大切にしている10のこと』『絵本ワークショップ』の3章。作品集が純度が高い。感覚の人で、建築を学んできたというが、芸術家の側面が強い。いかに納得する作品を作るか、で本を作っているのでこだわりもうなづける。通常の商業本と同じではない。『「原画のほうがきれい」では本はいけない』にも納得。はじめはこの人は通常の会話ができるのか、と思って読んでいたがワークショップもやっていたのでびっくり。この人と喋れるという意味でも興味がある。2024/05/18
anne@灯れ松明の火
26
遠い方の新着棚で。タイトルに惹かれて。実は、別の作家さんと勘違い。地元には1冊だけ絵本があったので、この後、借りた。井上さんは、元々画家だが、最近は本づくりを楽しんでいるそうだ。こだわりのある芸術性が高いものばかり! この本は、過去の絵本作品を本自体に加え、つくったきっかけ、過程、ともにつくったデザイナー、編集者らの紹介でもあった。最後には、一般の人対象のワークショップとそこで生まれた絵本の紹介もある。それを読むと、つくってみたくなる人が多いだろう。刺激あふれる作品で、これも普通にないサイズと栞紐に驚く。2021/12/22
Toshi
24
絵本作家?アーティスト?井上奈奈さんによる、自著とその製作過程の紹介本である。井上さんの場合、絵本と言っても一般的な大量印刷物ではなく、作家、デザイナー、製本会社、印刷会社とのコラボによるアート作品である。まずは井上さんの絵本を手に取ってみないことには。但し、特に特装版と呼ばれるものは希少本で、中々手に入りづらそうだ。タイトルは、英語の「Hitch your wagon to a star」(大きな夢を持って、その実現に向けて進めと言う意味)にインスパイアされたそう。良いタイトルです。2024/12/21