感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
くさてる
20
不思議な本だ。タダジュンによる印象的な版画にコラージュのように組み込まれた翻訳、言葉に関するつぶやきたち。蘊蓄に似てそれだけでなく、エッセイほど生々しくない。不思議な距離感を楽しみながら読んだら、あとがきで著者は精神科医と知った。なんとなく、なるほど、と思う。良かったです。2021/01/21
柚木あんづ🍉
11
2020年に日本翻訳大賞を受賞した、精神科医の阿部大樹さんと版画家・タダジュンさんの一冊。『“名無しの翻訳”“時代とともに消えた言葉”“意味の移り変わり”など、国や地域、時代をまたぐ味わい翻訳を、ひろく紹介する、ちいさな目録。(帯より)』フムフムと学びを得ながらも、クスっと笑っちゃう翻訳話も。挿し絵やレイアウトのかっこよさが半端ないし、それが独特のウィットに富んだ文章にめちゃめちゃマッチしていて、この本お洒落すぎ…。個人的には『「闘争か逃走」』反応の頁にロマンを感じた。とにかく言語の面白さが詰まった作品。2021/12/13
kuukazoo
11
精神科医/翻訳家である著者が、翻訳の道の途中でふと気になった言葉と、その由来や解釈などを書き留めたメモをまとめたある意味重箱の隅的な1冊。知らなくても別に困らないけど、時を経て移り変わる意味や発音、翻訳の苦心や工夫などを読んでいると、言葉とそれを生み出す人の不思議な関わりについて頭のどこかが開く感じ。英和辞典を繰る時、今は使われない古い時代の用法とか俗語とかも載っているが、こういうのもどこかに書き留めておかないと忘れられてしまうと誰かが思ってそこにあるのかなと思う。2021/12/09
チェアー
10
翻訳者は作家の意図を汲み取り、言葉の違う国の人々に、言葉で意図を伝える仕事。あたりまえだが、通常とは違う言葉に対する感覚が必要だ。自分の普通の言語感覚をいったん壊し、作家に合わせて再構築する作業が必要なのだろう。 言うはやすし。行うは難し。 凝った装丁と段組みと絵が印象的。2021/03/03
naoco
7
おしゃれな本!実務的なものではないけど、言葉についてなるほどと勉強になります。装丁や挿絵などと相まって作者の方の頭の中をのぞいているような。2024/10/01




