目次
基本の紋(001‐142)
現代の紋(143‐147)
著者等紹介
波戸場承龍[ハトバショウリュウ]
京源三代目紋章上繪師。着物に家紋を手で描き入れる紋章上繪師としての技術を継承し、家紋の魅力を新しい形で表現したいという想いで、2007年より家紋のアート作品を制作。紋章上繪師ならではの「紋曼荼羅MON‐MANDALA」というオリジナル技法を生み出す。家紋やロゴデザインの域を超えて、森羅万象を描き出す職人兼デザイナーとして、あらゆる分野のデザインに挑戦し続けている。NHK Eテレデザインあ「もん」出演/もん制作他
波戸場耀次[ハトバヨウジ]
紋章上繪師。工房「誂処京源」の立ち上げを機に、家紋とデジタル技術を掛け合わせた多種多様なビジネスモデルを構築。デザインの宝庫である家紋が常に身近にある環境で育ち、8歳から始めた書道で培われたバランス感覚で、シンプルでミニマムなデザインを行う。父承龍とともに、家紋を知らない世代や海外の方々へ、家紋の魅力を伝えるワークショップや講演などを積極的に行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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Tatsuhito Matsuzaki
7
#紋章上繪師(もんしょううわえし)の親子による、家紋のデザインと解説の本。 小冊子大の規格や紙質、装丁など、本文の内容とともに、手にとって味わえる一冊です。 ちなみに我が家は日本五大家紋の筆頭と云われるほど多くの係累がある片喰(かたばみ)がモチーフの家紋です。2021/03/21
ganesha
5
円と線のみで描かれる美しいデザイン「紋」の名称や解説、作図過程のわかる紋曼荼羅の紹介。見立て紋がたくさん載っていて興味深く読了。律管をモチーフにした抱き律という紋が素敵だった。デザインあ再開しないかな。2021/09/21
skr-shower
5
紋章上繪師範による紋の解説。職業としても知らなかったし、円と直線の補助線が残されている状態の紋の描き方が素敵。実家の紋は好きだけど一般的すぎるので個紋を作りたいと考えながら早10年。掲載されている分類・仕組み・構成を読むと、自由に作って良いんだなと思う。巻末の紋の仕組みもへぇ!と感ずること多し。2021/09/21
なおこっか
5
着物に家紋を描く上繪師親子による辞典。円と線のみで描かれる紋のテキスタイル集。分廻しと定規を必ず使う書き方は室町時代から。北斎曰く「万物はつまるところ方と円に尽きる」。平安の公家から伝わる紋だが一次資料が無いのが残念。鎌倉時代に武家へ、その後商家や役者も取り入れ、名字を持てぬ庶民も紋を使うように。江戸中期からは女性の使う「女紋」も。「紋切り型」は上繪師の型紙から。片喰、木瓜、鷹の羽、藤、桐が五大家紋。柏、蔦、橘、茗荷、沢瀉を加えた十大家紋のモチーフから派生した紋が、日本全世帯の6割を占めるらしい。2021/09/06
遠い日
5
とてもスタイリッシュな紋の図案集。結婚して34年になりますが、紋付、未だ着たことがありません。図鑑の形で、紋の意味も理解しやすい。組み合わせの妙というか、大切な「家」を象徴する想いの込められたものであるので、願いや誇り、いい意味のものしかないのがありがたい。2021/06/29