出版社内容情報
日本の学校では、外国にルーツをもち、日本語を十分に理解できないまま学校生活を送る子どもたちが年々増えています。しかし、その子どもたちが学校でどのような困難に直面し、どのような支援を必要としているのかを知る機会は決して多くありません。
本書は、日本語がわからない転校生・アリヤと出会った中学生「はる」の物語を軸に、「やさしい日本語」とは何か、日本語学習が必要な子どもたちがどのような毎日を送っているのかを、読者自身が一緒に考えられるよう構成しています。
物語を読み進めながら、日本の学校制度や「不就学」という課題、日本語学習の種類、日常生活を安全に送るための「サバイバル日本語」、教科学習のための日本語など、多面的な視点から学ぶことができます。また、実際に日本語学習を必要としていた人たちの声も紹介し、外国ルーツの子どもたちが抱える不安や希望を身近に感じられる内容となっています。
さらに、本書では「やさしい日本語」の基本的な考え方や使い方を具体例とともに紹介。難しい言葉を使わなくても相手に伝わる工夫や、相手を思いやる姿勢の大切さを自然に身につけることができます。
国際化が進む日本社会では、多様な背景をもつ人々と共に暮らす力がますます求められています。本書は、外国ルーツの子どもたちへの理解を深めるだけでなく、「伝わる言葉」と「伝えようとする心」の大切さを学ぶことのできる一冊です。総合的な学習や国語、道徳、人権教育、多文化共生学習など幅広い教育現場で活用できるほか、学校図書館・公共図書館にも最適です。
【目次】
1章 日本語学習が必要な児童生徒はどのような人たちだろう
全国で日本語学習を必要とする児童生徒は、何人いる? 6
ひとつの学校に日本語学習を必要とする児童生徒は、何人いる? 7
「不登校」ではない「不就学」とはどういうこと? 8
日本の小学校と中学校の制度はどうなっている? 9
2章 日本語学習が必要な児童生徒が学んでいる日本語の種類
毎日を安全に過ごすためための、サバイバル日本語 12
学校に通うための日本語 14
科目を学習するための日本語 16
自己実現のための日本語 18
自分のルーツにつながることばも大切! 20
3章 外国語として学ぶ日本語の特徴
国語と日本語学習の違い 24
まずは、です・ますの形で学ぶ 25
聞く、話す、読む、書くはバラバラに伸びる 26
4章 今日からできる!やさしい日本語を使ってみよう
1.明るくあいさつしよう 28
2.相手がわかる言葉で、短い文で話そう 29
3.相手が話している言葉を聞こう 30
4.質問は、はい・いいえで答えられるようにしよう 31
5.答えをせかさずに待とう 32
6.伝わったかどうか確認しよう 33
7.実物を見せよう 34
8.ジェスチャーで伝えよう 35
9.一緒にできることに誘おう 36
10.外国語のあいさつを教えてもらおう 37
5章 かつて日本語がわからない子どもだった大人からのメッセージ 39



