内容説明
子どもの発達障害が落ち着くように―母と子でいっしょに取り組む箱庭療法。箱庭療法を通して回復していく子どもと母親の気持ちを描いた絵本です。発達障害の子どもが母親と取り組む「母子同時箱庭療法」、治療者の瞑想がクライエントの回復をうながす「瞑想箱庭療法」を紹介します。子どもの発達障害についても解説でくわしく説明しています。
著者等紹介
大住誠[オオスミマコト]
1952年神奈川県生まれ。臨床心理士、医学博士。現在、大住心理相談室長、同朋大学大学院特任教授、東京福祉大学客員教授
北洋子[キタヨウコ]
神奈川県に生まれる。OL経験を経て、漫画家のアシスタントを勤める。現在は、漫画の著述に専念
朝倉新[アサクラアラタ]
1962年生まれ。精神保健指定医。日本精神神経医学会専門医。新泉こころのクリニック院長(神奈川県茅ヶ崎市)。小児思春期を中心にした精神科医療を行なっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ごへいもち
13
読友さんご紹介本。こんなふうにうまくいくことはめったにないのでは、と思ってしまう2023/07/26
Asakura Arata
6
日本では、精神科臨床や心理臨床において、新しい治療法が生まれにくい。この絵本は、そのような日本において稀有な内容のものである。筆者は日常臨床の積み重ねの過程で、直感的に母子同時の瞑想箱庭療法を開発した。実際治療に導入してみると、母子の自然治癒力が賦活され、治癒への流れができる。治療行為に無駄な力が入ることがなくなり、治療者も楽になる。学術的裏付けはこれから更なる検討が必要だが、クライアントが治っていく治療法は、常に普段の臨床生活から生まれ落ちる。日々の臨床を積み重ねている臨床家にも手にとっていただきたい。2019/09/03
猿田彦
5
箱庭療法について簡単に説明してある本として選びました。発達障害の子どもを持つお母さんが、子どもの箱庭療法に付き合う中で子どもが落ち着きを得、母も安定していく様子を絵本形式で書いてあります。最後に各ページの説明もあります。箱庭療法をまず知ってみようとする方や、子どもの行動に手を焼いている人がこんな治療法もあるのだと知るきっかけになればいいなと思います。2019/08/25
ᚹγअәc0̸א
0
・集合的無意識が上側に配置されてるのは珍しくて有難い。下からの天イメージと拝察。ちょうど宇宙描写もあるので。 ・作画の方の色鉛筆タッチの色彩が過去著(うつと向き合う)通りの柔らかさを維持しており嬉。過去著では「精神病質的要素を有した人格的偏倚(クラスタA範疇と考えられる)」と評された個性の良顕。本筋ではないが、最初のほうの教室描写で同偏倚要素が窺えるあたりも隠味。
ショコラ
0
箱庭療法を初めて聞いた。箱庭療法は遊びを中心とする遊技療法の1つで3歳から高齢者まで世界の医療教育福祉の分野で行われている。砂箱の中で心を表現する治療法で自然治癒力を高めて回復を促す。2019/10/05