出版社内容情報
フェミニズム受容の歴史を俯瞰―維新以降の日本の思想史に多大な影響を与えた基本的翻訳文献を集成。第2弾「昭和初期編」。
●第5巻●収録作品
◆『英国婦人労働運動史』(バーバラ・ドレーク著、赤松克磨・赤松明子訳、厚生閣、1929)
バーバラ・ドレイク(Barbara Drake 1876~1963)はイギリスの社会運動家で、フェビアン協会のメンバーであるビアトリス・ウエッブの姉の娘にあたる。1913年にフェビアン協会に参加し、協会の労働調査委員会とフェビアン女性グループとの合同委員会の委員長として、第一次世界大戦下の女性労働者の調査をおこなった。本書はその報告書であり、戦時中、男性にかわって生産活動に従事した女性の低賃金を非難し、同一労働同一賃金を要求している。
■本書の特色
・『世界女性学基礎文献集成・明治大正編』の第2弾。昭和初期のフェミニズムを中心とした外来思想受容史を俯瞰。
・維新以降に翻訳された女性学関係の単行本のなかで、日本の近代思想に影響を与えたものを精選。
・入手困難な貴重書を揃え、女性学の研究に貢献するであろう著作をラインナップした。
・思想界の状況をより正確に把握できるよう、反フェミニズム的な文献、欧米の現状を紹介したものも収録。