出版社内容情報
フェミニズム受容の歴史を俯瞰―維新以降の日本の思想史に多大な影響を与えた基本的翻訳文献を集成
●第4巻●収録作品
◆オーゲル『晩婚論』
[著]ウ井リアム・オーグル(ジョン・ウィリアム・オーグル)
John William Ogle, 1824~1905
[訳]田中太郎 [刊年]1903 [発行]三生舎
◆ラスキン『女子の本分』
[著]ラスキン(ジョン・ラスキン)
John Ruskin, 1819~1900
[訳]下田次郎 [刊年]1908 [発行]金港堂
◆トルストイ『男女両性観』
[著]トルストイ(レフ・ニコラェヴィッチ・トルストイ)
Lev Nikolaevichi Tolstoi, 1828~1910
[訳]平野臥龍(秀雄) [刊年]1911 [発行]福音館書店
本集成は、維新以降に輸入され、日本の思想史およびフェミニズム運動に多大な影響を与えた女性学関係の翻訳文献の単行本を精選して復刻集成するものです。明治初期のフェミニズムが論拠とした西欧の自然権思想とその影響を受けた日本の天賦人権論、功利主義、進化論、女性参政権、母性保護論と多様な内容を含む基礎的な翻訳文献を、反フェミニズム論も含めて通観することが出来るよう編集しました。フェミニズムを中心とした外来思想受容史をたどる貴重な資料です。
■本書の特色
維新以降に翻訳された女性学関係の単行本のなかで、日本の近代思想に強い影響を与えたものを精選。
いずれも入手困難な貴重書のみ。現在、全集や他の集成に採録されているものは割愛した。
復刻にあたり、多岐にわたる問題を扱っている単行本に関しては、女性に関する部分のみを抄録した。
フェミニズム運動や思想界の状況をより正確に把握できるよう、反フェミニズム的な文献も収録。