近代日本アート・カタログ・コレクション 〈001〉 内国絵画共進会 第1巻

近代日本アート・カタログ・コレクション 〈001〉 内国絵画共進会 第1巻

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  • サイズ A5判/ページ数 394p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784843302873
  • NDC分類 703.8
  • Cコード C3371

出版社内容情報

明治初期から戦前まで、全国に散逸した美術展資料を集成。

●001. 内国絵画共進会 第1巻 第一回絵画出品目録(明治15年)ほか収録。

 本企画は、明治初年から第二次世界大戦前までに開催された美術展のカタログを集成するものである。アート・カタログには、作品目録・図版・関係論文・作品解説・年譜などが含まれており、これらは美術研究に欠かせない資料である。しかし、会期中に会場で販売され、書店などの通常の流通経路にのらないため、図書館・研究機関などでの所蔵が極めて少ないのが現状である。本企画は公共機関・私立の団体・個人等の所蔵者のご厚意のもとに復刻集成の運びとなったものである。関東大震災や第二次世界大戦の災禍により失われた美術作品や、海外に流出した日本の美術品を辿ることが出来るほか、新たに発掘された作品を固定する材料ともなる。何を創り、集め、どう評価したか、また美術が社会にどのように受け容れられてきたかという視点は、個々の作品・作家からだけでは得られない。開化以来西洋文化の強い影響をうけた日本文化が、伝統の上に近代化されていく過程を探求することが出来る、もっとも基礎的な資料である。


◆内国絵画共進会 

明治政府は、明治六年のウィーンの万国博に参加し成功を納めた。この経験から、産業政策の一環として、伝統美術の振興を奨励することになる。『内国絵画共進会』は、明治維新以降、衰退した日本美術を振興するために創設された官催の日本画展である。太政官令第十三号により、明治十五年(十月一日より十一月二十日まで)と、明治十七年(四月十一日より五月三十日まで)の二回、農商務省を中心に東京上野公園に於いて開催された。十五年のフェノロサの講演(『美術真説』)をもって洋画の出品拒否を決定した文字通り国画のための展覧会であった。『内国絵画共進会』は、絵画だけの共進会という初めての場で、伝統的日本画の復活をめざしたこと、そして、各地に孤立分散していた各流派の相互交流によって新しい段階を迎える起動力となったことに意義がある。

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