出版社内容情報
全集・作品集に未収録。 幻のテキスト24選。
■044真杉静枝 『その後の幸福』昭和15年・昭森社 尾形明子解説
前回同様、全集・作品集に未収録の作品を集成。第Ⅱ期は吉屋信子・林芙美子など、幅広い層に支持された作家や、文学史に埋もれてしまっている作家の名品など、二四作品を集成。また、解説は、研究者・作家・評論家、それぞれ男女を問わず最もふさわしい方にお願いした。
本書の特色
★男性作家中心の文学史に隠れてしまった、近代の女性文学、女性作家の歴史を探る。
★文学的価値の高い、しかも読者や研究者の需要 が高い名品を厳選。
★個人全集や作品集から漏れ、閲覧が極めて困難な幻の稀覯書集。
★各作品の背景、作家紹介、文学的価値等を各巻の巻末に記す。
★近代文学の研究には不可欠の文献集。
★文学のみならず、女性学、女性史、社会学の研究にも必須な資料。
※著者紹介 真杉静枝 ますぎしずえ 1901(M34).10.3~1955(S30).6.29 小説家。福井県生れ。台湾で少女時代を過ごし、両親の強制で17歳のとき結婚するがすぐに出奔。大阪で新聞記者となり、武者小路実篤を知る。昭和2年より「大調和」「女人芸術」等に作品を発表。『小魚の心』『松山氏の下駄』など、男に愛されようとする女の純粋な心情を描いた私小説の佳品が多い。昭和8年には坂口安吾らとともに「桜」創刊に参加した。著書に『ひなどり』『ことづけ』『三つの誓ひ』『水晶の十字架』など。