出版社内容情報
全集・作品集に未収録。 幻のテキスト24選。
■037中本たか子 『耐火煉瓦』昭和13年・竹村書房 岡田孝子解説
前回同様、全集・作品集に未収録の作品を集成。第Ⅱ期は吉屋信子・林芙美子など、幅広い層に支持された作家や、文学史に埋もれてしまっている作家の名品など、二四作品を集成。また、解説は、研究者・作家・評論家、それぞれ男女を問わず最もふさわしい方にお願いした。
本書の特色
★男性作家中心の文学史に隠れてしまった、近代の女性文学、女性作家の歴史を探る。
★文学的価値の高い、しかも読者や研究者の需要 が高い名品を厳選。
★個人全集や作品集から漏れ、閲覧が極めて困難な幻の稀覯書集。
★各作品の背景、作家紹介、文学的価値等を各巻の巻末に記す。
★近代文学の研究には不可欠の文献集。
★文学のみならず、女性学、女性史、社会学の研究にも必須な資料。
※著者紹介 中本たか子 なかもとたかこ 1903(M36).11.19~1991(H3).9.23 小説家。山口県生れ。はじめモダニズムの作家として横光利一に師事するが、次第にプロレタリア文学に接近し、昭和五年、新感覚派風の文体に左翼思想を盛った『恐慌』を発表。活動家として二度投獄され、出所後は『南部鉄瓶工』『耐火煉瓦』などの綿密な調査や実体験に基づく作品を執筆。のち蔵原惟人と結婚。昭和という時代の波を真正面から被りながらもその折々を誠実に生きた女性作家である。戦後の代表作に『滑走路』『不死鳥』など。
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