出版社内容情報
全集・作品集に未収録。 幻のテキスト24選。
■047佐多稲子 『気づかざりき』昭和18年・全国書房 北川秋雄解説
前回同様、全集・作品集に未収録の作品を集成。第Ⅱ期は吉屋信子・林芙美子など、幅広い層に支持された作家や、文学史に埋もれてしまっている作家の名品など、二四作品を集成。また、解説は、研究者・作家・評論家、それぞれ男女を問わず最もふさわしい方にお願いした。
本書の特色
★男性作家中心の文学史に隠れてしまった、近代の女性文学、女性作家の歴史を探る。
★文学的価値の高い、しかも読者や研究者の需要 が高い名品を厳選。
★個人全集や作品集から漏れ、閲覧が極めて困難な幻の稀覯書集。
★各作品の背景、作家紹介、文学的価値等を各巻の巻末に記す。
★近代文学の研究には不可欠の文献集。
★文学のみならず、女性学、女性史、社会学の研究にも必須な資料。
※著者紹介 佐多稲子 さたいねこ 1904(M37).6.1~1998(H10).5.23 小説家。長崎市生れ。大正15年、最初の夫との離別後、「驢馬」同人の中野重治、堀辰雄らと出会い、窪川鶴次郎と結婚。昭和3年、『キャラメル工場から』で作家として出発。以後、結婚生活の危機を女性の自立と解放の視点から描いた『くれなゐ』、少女の性の目覚めを鮮烈に描いた『素足の娘』などの名作を発表。戦後は『私の東京地図』『灰色の午後』『樹影』『時に佇つ』『夏の栞』など多彩な文筆活動の傍ら、婦人民主クラブで活躍。