出版社内容情報
全集・作品集に未収録。 幻のテキスト24選。
■038横田文子 『白日の書』昭和14年・赤塚書房 坂井信夫解説
前回同様、全集・作品集に未収録の作品を集成。第Ⅱ期は吉屋信子・林芙美子など、幅広い層に支持された作家や、文学史に埋もれてしまっている作家の名品など、二四作品を集成。また、解説は、研究者・作家・評論家、それぞれ男女を問わず最もふさわしい方にお願いした。
本書の特色
★男性作家中心の文学史に隠れてしまった、近代の女性文学、女性作家の歴史を探る。
★文学的価値の高い、しかも読者や研究者の需要 が高い名品を厳選。
★個人全集や作品集から漏れ、閲覧が極めて困難な幻の稀覯書集。
★各作品の背景、作家紹介、文学的価値等を各巻の巻末に記す。
★近代文学の研究には不可欠の文献集。
★文学のみならず、女性学、女性史、社会学の研究にも必須な資料。
※著者紹介 横田文子 よこたふみこ 1909(M42).12.18~1985(S60).5.4 小説家。長野県飯田生れ。飯田高等女学校在学中より同人誌を発行。プロレタリア作家同盟に参加した昭和3年、雑誌「女人文芸」を創刊主宰し、無産婦人の心理を繊細に描いた『一年間の手紙』などを発表する。梶井基次郎の影響を受け転向。長篇『白日の書』などでそのデカダンスな作風と透徹した文体が注目された。のち日本浪曼派同人となる。昭和13年満洲に渡り、「満洲浪曼」同人として『美しき挽歌』などを発表し活躍。