内容説明
消費者・生活者が市場の主役となる社会において、彼らはどのように行動するであろうか。そに対する答えは、次の設問に対する答えのうちにあるだろう。すなわち、「1人当たり国民所得が世界一の日本人が、豊かさを享受するどころか、その実感がないというのは何故なのか」。生活経済論は、この問いに対する回答を試みるものである。
目次
序章 生活経済論の考え方
第1章 生活経済論の系譜
第2章 豊かな社会と満足の文化:ガルブレイスの経済社会観
第3章 消費者行動への心理学的アプローチ
第4章 家庭における生産と時間配分
第5章 文化のありようと日本経済の特性
第6章 経済の発展と経済問題
第7章 需要サイド優先時代への転換
第8章 成長悲観論と新しい展開
第9章 生活産業と生活文化
第10章 ゆとりを求めて:むすびに代えて
著者等紹介
富田洋三[トミタヨウゾウ]
1944年北海道に生まれる。1967年高崎経済大学卒業。1973年青山学院大学大学院博士課程経済学研究科単位取得。現在実践女子大学生活科学部教授。著訳書に『ケインズ経済学の軌跡』(橋本泰明氏との共訳、多賀出版、1990)、『戦後日本の金融経済』(多賀出版、1993)、『IS-LMの謎』(中島守善氏との共訳、多賀出版、1994)、『自由と規制の経済学』(八千代出版、1996)その他
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。