内容説明
著名なノーベル賞物理学者のS.Weinbergによる「場の量子論」、邦訳全6巻の第4巻。本巻では、まず、くりこみ群や対称性の破れにとって重要な演算子積展開、電弱理論の理解の鍵となるゲージ対称性の自発的破れが論じられる。ここでは、対称性の破れの観点から超伝導理論も扱われる。また、これとは対照的に量子力学的効果として対称性を破るアノマリーと、それによって引き起こされる各種の物理的結論が述べられる。さらに、経路積分の非摂動的量子補正に効くインスタントンなどや、物理的状態として観測されるスカーミオン、モノポール、渦糸などの拡がりのある場の配位が論じられる。
目次
20 演算子積展開(展開:記述と導出;運動量の流れ ほか)
21 ゲージ対称性の自発的破れ(ユニタリー・ゲージ;くりこみ可能なξゲージ ほか)
22 アノマリー(π0崩壊の問題;測度の変換:可換アノマリー ほか)
23 拡がりのある場の配位(トポロジーの有用性;ホモトピー群 ほか)