内容説明
東アジアは、「東アジア共同体」をめぐって大きく動いている。政治的・経済的・社会的にきわめて多様な東アジアに形成されつつある地域制度はいかに発展してゆくのか?関係各国の具体的外交行動の分析を通じて、その軌跡と可能性を多国間主義の視点から読み解く。
目次
序章 東アジア地域協力の転回―多国間主義の視点による分析へ
第1章 中国の多国間主義:現実的リベラリズム?―「中国の台頭」下における新たな役割の模索
第2章 貿易分野における中国の多国間主義―「協力と自主」の現れとしてのWTO対応
第3章 世界情報社会サミットと中国外交――インターネット・ガバナンスをめぐる単独主義?
第4章 多国間主義とインド外交―核保有と経済成長
第5章 大国化するインドにおける多国間主義の動揺―現代「実利」外交の展開
第6章 韓国におけるFTA戦略の変遷―多国間主義の推進と挫折
第7章 タイの多国間主義外交―経済外交の変化と持続
第8章 オーストラリア対外経済政策の転換―多国間主義から二国間主義へ
第9章 ASEAN外交の改革と東アジア共同体の功罪―政府志向の多国間主義から市民志向の多国間主義へ
第10章 アメリカの多国間主義をめぐるサイクル―消極的関与と急進的追求の振幅とその背景
著者等紹介
大矢根聡[オオヤネサトシ]
同志社大学法学部政治学科・教授。神戸大学大学院法学研究科博士課程、修了。博士(政治学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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