内容説明
法・社会・歴史が相互に複雑に絡み推移していく様を丹念に追い、体制転換をめぐる諸力のベクトルを繊細かつヴィヴィッドに描き出す。民主・法治・公正の諸理念は、旧共産圏の中におけるポーランドの特異性の中で、現実の歴史をどう形成していったのか。
目次
序章 民主主義・法治国家・社会的公正―「第三共和国」の未解決のトリアーデ
第1章 労働組合複数主義をめぐる攻防―1982年労働組合法
第2章 検閲に対する法的統制の試み―1981年検閲法
第3章 民主化に先行して埋め込まれた法治国家の装置―1987年オンブズマン法
第4章 「経済活動の自由」の原則の成立―1988年経済活動法
第5章 “全市民”的私有化の政治的文脈―1993年国民投資基金法
終章 脱社会主義と生活保障システムのゆくえ
著者等紹介
小森田秋夫[コモリダアキオ]
1946年生まれ。東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了。現在、東京大学社会科学研究所教授。専門、ロシア法・東欧法(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。