内容説明
「新奇で珍しく、いつまでも関心を引くもの」を求め、1878(明治11)年に来日した女性世界旅行家・バード。本書は初版本に基づき、普及版からの邦訳『日本奥地紀行』で省略された章を訳出、挿画は全点を収録。東京・神戸・大阪・京都・奈良・松坂・伊勢・津など、古来日本の中心であった地への旅では、『奥地紀行』とは異なる異文化理解が示され、バードの日本観を知る必読の書となっている。
目次
第一便(第四信)(けだるい暑さ;東京の街路風景 ほか)
第二便(第五信)(狭いわだち;話題 ほか)
第三便(第七信)(演劇の改良;古代演劇 ほか)
新潟伝道に関する覚書(キリスト教伝道;伝道拠点としての新潟 ほか)
第四便(第十九信)(寺町通り;寺の内部 ほか)
第五便(第二十一信)(みすぼらしい町並;骨董屋 ほか)
第五便(第二十一信)―結び(買い物術の不条理;悲哀と喜び ほか)
食品と調理に関する覚書(魚と醤油;鳥獣肉の食し方 ほか)
蝦夷に関する覚書(地形的特徴―開拓使 ほか)
第六便(第四十七信)(芳しくない天候;伝道の熱意 ほか)〔ほか〕
著者等紹介
楠家重敏[クスヤシゲトシ]
1952年東京に生まれる。日本大学大学院文学研究科日本史専攻修了。現職は杏林大学教授(外国語学部)、日本大学講師
橋本かほる[ハシモトカホル]
1944年中国・大連に生まれる。バース(英国)大学大学院・現代言語学修士。現職は千葉商科大学講師
宮崎路子[ミヤザキミチコ]
1956年栃木県に生まれる。コロンビア大学大学院ティーチャーズカレッジ修了。現職は国際医療福祉大学専任講師。英語関係の著作がある。日本英学史学会会員
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