内容説明
本書はこれまで比較的知られていなかった日本の乗合馬車に光を当て、その由来、実態などを明らかにしようとしたものである。結果は充分に解明されたといはいい難いが、一つには、その範囲を鉄道馬車まで拡げて鉄道史と繋げて交通史の欠落部分を補う事、二つには、外国の乗合馬車にまでさかのぼって馬車史の由来を明らかにする事を念頭に置いた。
目次
第1章 エド・メール―なぞのサザランド会社(サザランド会社とカブ会社;ジョージ・ホワンベック会社;成駒屋)
第2章 高崎郵便馬車会社(高崎郵便馬車会社の開業;中牛馬会社と矢島八郎)
第3章 北へ西へ(甲州街道馬車会社;国産馬車の製造)
第4章 鉄道馬車(東京馬車鉄道会社;碓氷馬車鉄道)
第5章 馬車のはじめ
第6章 オムニバス登場
第7章 ゴールド・ラッシュ(アダムス会社;ウェルズ・ファーゴの設立)
第8章 大陸横断馬車(南まわりのルートに決定;ポニー・エキスプレスの発足)
第9章 オーストラリアのカブ